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'"笑うお楽しみ会"は無事に(どこが？！by.小島組一同)幕を下ろし、新幹線で大阪に帰るAと駅までの道を歩く。
薄暗い街の中、ヘッドライトを浴びてAの髪の毛がサラサラと光る。
休日だからか東京だからか、人通りは多い。
「これ被っとけ。」
「んー？だわっ！何してんの？！」
「あ、すまん。」
俺のキャップを被せたら、Aの頭には大きすぎたらしい。
いきなり目の前が見えなくなったAから盛大にツッコまれた。
「帽子？なんで？」
「色がなー。」
そう答えたら、Aはちょっと考えてから目元をにんまり緩ませた。
何やねんその顔は。
それからフフンと笑って、ていうかほぼ口で言って、俺の背中を叩いてきた。
「ありがとね！リーダー。」
「何がや。」
「目立たんようにしてくれたんやろ？」
「は？ちゃうちゃう。反射して眩しいねん。」
「そっちかい！」
「勘違いしてるやん。恥っず。」
Aは、腹立つわーとか言いながらさっきより強い力で叩いてきたけど、最終的には自分でキャップのサイズを調節してちゃっかりかぶり直してた。
「てかなー年下組からあんな心配されると思わんかった。」
帰りは小島くんが送るやんな、と言い出したのは斗亜だった。
道は覚えたからと一人で帰ろうとしたAを、夜やからだめと止めたのが晶哉。
申し訳ないと言うAに、小島くんやったら申し訳なくならへんでしょ、と失礼なことを言ったのが琉巧。
「岡ちゃん以外みんなオカンモードなってたな。」
「ほんまになー。同期は私の扱い雑。」
「過保護にしましょか？」
「……気持ち悪いな。」
「おい！」
そんなやり取りをしながらダラダラ歩いていたけど、もう地下鉄の下り口が見えて来た。
Aの顔がこっちを向く。
あー、うん、そういう気分。
「「もうちょい歩かへん？」」
10分じゃ足りない話がしたい。
.
続く
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作者名：三十谷みそ | 作成日時：2021年12月21日 21時
