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「ここにも褒めてもらいたそうな人おりますよ〜。」
「……私？」
「いけます！Aでも褒めれます！」
「でもやと？！」
楽の天然で失礼な言い回しを、すかさず拾ったAもさすが。
「Aは、料理が上手いんですよ。この前は、ハンバーグを、しかも煮込む方の！めっちゃ美味しそうなやつ作ってました！みじん切りとかめっちゃ早い！」
「って褒めてくれたけど、私の手料理を食べたことは？」
「ないです！」
「ないんかい！」
岡ちゃんのツッコミまでのテンポの良さといい、褒める内容が私生活なとこといい、ほんとに仲が良い。
Aが言うには、家事がはかどらへん時に、よくテレビ電話をするらしい。
そういえば、大吾も掃除する時にテレビ電話かけてきたっけ。
同期ってなんか、ちょうどええんやろな。
「人を褒めたら、喜んでもらえるじゃないですか。その顔が、すごい好きです。」
「ちょっと、怖いけどなぁ…。」
「いやいや、受けへんギャグ何年もやり続けてる小柴の方が怖いから。」
「おぉい！」
口を挟んだ陸が、Aに辛口リターンされてる。
基本的に年下には甘めなAが、塩対応するのがおもしろい。
ちゃっかり上海ポーズしているAを指差しながら、陸が言い返す。
「俺は覚えてるで！」
「何をよー？」
「昔、ダンスの練習中に、真剣な顔で『相談がある。』て言うて来たんですよ。ダンスのことやと思うじゃないですか、普通。そしたら『お米炊く時って水、線のとこまで入れるやんな？』て言われて。」
「どういうこっちゃ。」
「てなるでしょ！話聞いたらね、こいつ、炊飯器の線のとこまで水入れてから、そこに米入れて炊いてたんですよ！そらべちゃべちゃになるわ！」
「「「えぇ？！」」」
「今はちゃうよ？昔な！てか、なんでAmBitious回で、私が暴露されなあかんねん！」
立ち上がったAの隣で、上垣くんが小さく「炊飯器まちがう…」て呟いたのが、俺的にはツボやったから、テロップ入れてくれてたらええなぁ。
「あ、ちょい待って！私、楽ちゃんとテレビ電話しながら、お米炊いてたことあるやんな？何回か。」
「うん。」
「なんで止めてくれへんかったん？」
「そういうこだわりやと思ってたから。」
「「「楽(ちゃん/がっくん)！」」」
10年目組の声が揃ったところで一旦、CMになった。
イスに座り直したAが、こっちを向いた。
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作者名：三十谷みそ | 作成日時：2021年12月21日 21時
