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カウンターに一人残された私は、今起こったことを整理しようと、ストローでジンジャーエールをかき混ぜた。
「大丈夫でした？」
「わっ！」
思ったより早く戻ってきた店員さんに驚きながら振り向けば、声にぴったり合った男らしい顔立ちのお兄さんが立っていた。
「余計なお世話やなかったです？」
「いやいやめちゃくちゃ助かりました！ありがとうございます！」
「ほんなら良かった！」
ニコッと笑ったその顔が優しそうでホッとする。"笑顔がいちばん！"確かに。
「ここにおったら色々聞こえてもて」
シレッと生ビールのジョッキを回収して厨房に戻ったお兄さんが、ここ、と指差したのは、網とタレ瓶が並ぶ焼き場だった。カウンターの目の前のそこが彼の定位置らしい。
「お姉さん嫌っっっそうな顔してたから」
「え、そんなですか？！」
「そらもう。そういえばお姉さん…あ、お姉さんて呼ぶのも失礼かな？お若いですよね」
「25です」
「え、同い年なん？！て、ごめんなさい。女性に年齢言わせてもた」
そんな小さなことにも気を配ってくれるなんて、ほんとに良い人なんだろうな。
「ジンジャーエール頼みはるし、未成年やったらどうしよう、て内心焦りましたよ」
「それは言い過ぎですよ！」
「あはは！お酒は飲まないんですか？」
「飲めるけど、味に飽きてまうんです。いつも飲みきれんくて、もったいないから」
「ほんなら、ちょっとずつ飲み比べにしましょか？全部合わせて一杯分の量にするんで」
「え！そんなんいいんですか？」
「もちろん！」
ありがたい提案に乗っかって、甘口の日本酒を3種類頼んだら、めちゃくちゃ飲める口じゃないですか！と笑われてしまった。
お兄さんがニコニコしながらさっきのビールジョッキを差し出すから、仕事中にええんかな、と思いながらおちょこを持ち上げた。コチっと控えめな乾杯をすると、さっきより崩れた笑顔に、少しばかり心臓が跳ねた。
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黒雷憂無(プロフ) - コメント失礼します。神様のねがいごとの長編見てみたいです！ (3月10日 1時) (
レス) id: 3082381280 (このIDを非表示/違反報告)
三十谷みそ(プロフ) - シキさん» シキさん、コメントありがとうございます！うわ〜嬉しい！ぜひ長編をお待ちくださいませ！ (2022年12月7日 22時) (レス) id: 0083c24134 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - コメント失礼します！神様のねがいごと、めちゃくちゃ続き気になります！よければ長編楽しみにしてます♡ (2022年12月7日 3時) (レス) @page39 id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
三十谷みそ(プロフ) - yuksaさん» yuksaさん、コメントありがとうございます！読みたいと言ってもらえると書きたくなりますね(笑)嬉しいです。続きアップできるようにがんばります。 (2022年12月3日 0時) (レス) id: 0083c24134 (このIDを非表示/違反報告)
yuksa(プロフ) - はじめまして。神様のねがいごとの続き、すごい読みたいです。面白かった！ (2022年12月3日 0時) (レス) id: 1137319ed0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三十谷みそ | 作成日時：2022年4月6日 23時
