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「まーさーや！」
「へ？な、何でっ！！？」
声が大きく聞こえると思ったら、Aの顔が目の前にあった。
「何で？はこっちのセリフや！いきなり顔近付けてくるし、どうしたん？」
え、嘘。俺が近付いてったん？
無意識やったんやけど……。
理由があるとすればさっきの二人のこと。
「あ、のさぁ」
「うん？」
「さっき誠也くんと、キスした？」
「えぇっ？！」
声を上げて固まるA。
すぐに否定せえへんのは、肯定ってことでいいん？
真意を確かめようと目を見たら、じわじわと赤く染まっていく頬。分かりやす。
「え、ちょ、晶哉」
気付いたらAの唇に触れていた。
Aは抵抗するでもなく、パチパチと瞬きを繰り返している。
何やねん、そのリアクション。
誠也くんの時みたいに、焦ったらええのに。
何度も角度を変えて唇を合わせて、首を反らして逃げそうになるAの頭を左手で固定した。少しずつ荒くなる息遣いに、こっちが火照る。
そのくせ頑なにと閉じられた唇がもどかしくて、一度頭を離した。
「…え？」
俺は思わず動きを止めた。
真っ赤な顔をしてぎゅっと目をつむっているAの表情。さっき誠也くんに襲われていた時よりも、こっちの方がずっと……
「晶哉？」
Aが恐る恐るといった感じで目を開けた。潤んだ瞳が俺に訴えかけてくる。
「A」
「なんで、キスしたん？」
「好きなんよ」
自分でも驚くほど自然に出てきた。
「Aのこと好きやから、誠也くんに負けたくない、て思って」
「私も」
「え？」
「私も好き」
そう言ったAは耳まで真っ赤になっていた。
両想い、やったんや。
やったら尚更、
「誠也くんに先キスされたん腹立つ」
「し、してへん！」
「え？してへんの？！」
「うん未遂」
「……してへんのやったら堂々と否定してよ〜！」
「やって！いきなりキスとか言われたら、びっくりして」
Aの説明によると、誠也くんにペットボトルの水をかけてしまって、乾かしてる間にいつものノリでちょっかいかけられただけやと。
なんやねんも〜。
………。
「あ、そのペットボトル俺のや」
「なんやと？！！」
飲んでる途中に呼ばれて、ふた閉め切らずに出てった気がする。
俺は明後日の方向を見た。
「晶哉」
「はい」
「誠也くんばり怖かってんからなぁぁぁ！」
「ごめんなさいぃぃ！」
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黒雷憂無(プロフ) - コメント失礼します。神様のねがいごとの長編見てみたいです！ (3月10日 1時) (
レス) id: 3082381280 (このIDを非表示/違反報告)
三十谷みそ(プロフ) - シキさん» シキさん、コメントありがとうございます！うわ〜嬉しい！ぜひ長編をお待ちくださいませ！ (2022年12月7日 22時) (レス) id: 0083c24134 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - コメント失礼します！神様のねがいごと、めちゃくちゃ続き気になります！よければ長編楽しみにしてます♡ (2022年12月7日 3時) (レス) @page39 id: fa47139e50 (このIDを非表示/違反報告)
三十谷みそ(プロフ) - yuksaさん» yuksaさん、コメントありがとうございます！読みたいと言ってもらえると書きたくなりますね(笑)嬉しいです。続きアップできるようにがんばります。 (2022年12月3日 0時) (レス) id: 0083c24134 (このIDを非表示/違反報告)
yuksa(プロフ) - はじめまして。神様のねがいごとの続き、すごい読みたいです。面白かった！ (2022年12月3日 0時) (レス) id: 1137319ed0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三十谷みそ | 作成日時：2022年4月6日 23時
