これは運命でしょうか？ ③ (ページ7)

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全然私の言うことを聞いてくれない美緒に対して、少し拗ねながらたこ焼きを食べるが、あることを思い出した。

『ねー、美緒？
　言い忘れてたことあった。』

美「何！どっち！」

『1万円男の方。
　名前聞かれて教えたし、1万円男も自分の名前
　教えてくれた。』

美「あんたちょっとそうゆうのは早く言ってよ！
　なんて名前？調べるから！」

『渡辺翔太。』

美「渡辺翔太ね！
　ちょっと待ってねー、調べるから！
　あった！この人？」

美緒は私に携帯の画面を見せてきてそう聞く。

携帯の画面にうつっているのは、確かにあの人だ。

『この人。
　第一印象と違って、全然チャラくないしちょっと
　可愛いところもある人だった。』

美「しかも、何気イケメンじゃん！
　塩顔イケメンってやつ？
　やっぱジャニーズは違うねー！
　 A、思い出してくれてありがとう！」

『何に対してのお礼よ、それ。笑』

美「さらに、この先が楽しみになってきた！
　しかも、2回目から少し進展しちゃってる
　じゃん！
　渡辺翔太も、やるなー！笑」

『ちょっと、美緒！1人で楽しまないでよ！』

美緒は、はいはい！って言いながらたこ焼きをくるくる回す。

でも、美緒に話してなんだか少しだけどスッキリした。
なんだか適当に返してそうに見える美緒だか、ちゃんと考えてくれている。
会社に入社してからというもの、色恋沙汰がない私に恋をしろといつも言ってくる。
美緒的には、きっと岡田係長でも渡辺翔太でも、どっちでもいいから、私に恋をして欲しいんだと思う。

でもこの3年間、恋というものを忘れた私にはそう簡単に恋することはできないと思っていた。