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…Thursday ページ30

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食堂では無意識にAを探してしまう


今週に入ってもう4日目なのに
見かけないのは、たまたまなのか
それともそこまで避けられているのか


肉ランチの食券を買う知念を横目に
隣の券売機で無意識に同じボタンを押す

列に並びながらもう一度見回すと
席に向かう途中の探していた姿があった



横から手元を覗き込んだ知念が
ちょっと驚いた顔をする


知「肉ランチにしたの?トマトついてたよ?」


山「…見てなかった」




ランチを受け取って席を探す



知「今日結構混んでるね」


山「ん〜、あそこ空いてる」


知念は俺の目線だけ理解したようで
俺よりも先に人混みの間をすり抜け
お目当ての席へ向かった



山「ここ空いてる?」


七海「空いてる〜」


知「2人のパスタランチ美味しそう」




Aは返事しなかったけど
有無を言わさず知念が座ってるもんだから
俺も遠慮なくAの隣に座る



こちらを見ようとしないAを
どうにか振り向かせたくて
余裕そうに笑みを浮かべて話しかける



山「最近よく会うな」


「会いたくはないけどね」


山「そう?じゃあ俺だけ?」



言いすぎた。

体の関係持った仲だと思われてるんだから
Aにすればウザい返答に違いない



本気か?と一瞬疑いの目線を俺に寄越して



「そうそう!私の良さやっとわかった?」



なんて、いつも通りの返答をしてくる




"なかった事"なんだから
これが当たり前



いつも通りに接してくれる優しさも
今は少し辛い
そんなことを考えていたら
返事ができていなかったようで
知念が口を開いた




知「今日も仲良しだね」


山「知念の目は節穴なの?」



仲良い状況だったら
どんなに喜ばしいことか


その後もいつも通りに話すAに
なんとも言えないもどかしさを感じた



今直面している嫌なことはそれだけじゃなくて
皿の上には苦手なトマトが乗っている
我慢して水と一緒に流し込んだ



帰り際、水のおかわりをしに
ウォーターサーバーへ寄る

少し飲みたいだけなのに
水のボタンを押しても出てこない


壊れてんのかな?と少し覗き込んだ時
後ろから声がして手が伸びてきた


知「押してダメならもっと押さなきゃダメだよ」


勢いよく水が出る



知念が言っているのは
ボタン話のはずだけど
精神論に聴こえて心にささった



「…まだ押したりない、かなぁ」




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裕莉(プロフ) - 相川あゆさん» コメントありがとうございます!亀更新で申し訳ないですが、ラストはある程度早めに書き起こせると思うので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 (2021年8月28日 22時) (レス) id: 8affa1dc54 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 楽しみにしています (2021年8月28日 16時) (レス) id: ea882a5465 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:裕莉 | 作成日時:2021年8月14日 0時

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