…Wednesday ページ29
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水曜の午後
そういえば、この前の件まだ有効かなと
隣の有岡さんに確認する
有「覚えてたのかよ〜!何する?
おやつタイムだしカフェでもいく?」
ガッツポーズを見せれば
有岡さんは鞄から財布を取り出して
立ち上がりながら無言で出口を指差す
山「あ、やっぱり総務フロアでもいいですか」
わずかな希望だけど
少しでも可能性がある方にしたくて
行き先を変更する
有「自販機でいいの?」
山「お気に入りのストロベリーラテあそこにしかなくて」
エレベーターを降りてすぐ見える
自販機併設の休憩ルームに会いたい姿が見えて
心の中で先ほどより大きなガッツポーズを決める
有「イチゴラテ?でいいのな?
俺買ってくるわ。先座ってて」
有岡さんのありがたい言葉に
迷わずAと斎藤の席の横に座る
山「…よ!」
斎藤「こっちのフロアで休憩?」
山「そ。有岡さんが買ってきてくれるの〜」
Aと目は合ったものの
軽く挨拶だけで会話に入ってこようとはしない
斎藤「…先輩に買いに行かせていいの?」
山「今日は賭けに勝ったから特別」
「へぇ。じゃ、私戻るから」
ロクな会話もできていないまま立ち上がる
斎藤「まだ飲み終わってないじゃん
もうちょっと休もうよー」
Aが苦い顔で斎藤を見た気がするけど
そのあとすぐに座ったから、嫌ってわけじゃないのかな?
斎藤「で、何の賭け?」
有「伊野尾さんの好みの子当て」
「え?」
山「ビルの受付、新人2人増えたじゃん?
どっちが好みか伊野尾さんに聞くってこと」
斎藤「そんな事賭けてたの」
そこにちょうど有岡さんが帰ってきた
有「俺結構自信あったのにな〜」
山「俺も自信あったんで」
「負けず嫌いだなぁ」
ボソッと呟くように口にしたAは
優しく笑っているように見えた
久々の笑顔にドキッとする
楽しい休憩はすぐ終わりが来る
あまり直接的には話せなかったけど
有岡さんが来てからは場が和んで
昨日よりはちゃんと話せた気がする
山「じゃーなー」
2人と別れて
有岡さんとエレベーターを待つ
有「イチゴラテ、うまかったな」
山「有岡さん違うの飲んでましたよね!?」
有「飲まなくてもわかる時ってあるじゃん?」
山「そんなもんすかねぇ…
おかげさまで美味しかったですけど」
有「今度何賭けようか」
俺の方見て軽く笑う
良い先輩に恵まれたなって思った
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裕莉(プロフ) - 相川あゆさん» コメントありがとうございます!亀更新で申し訳ないですが、ラストはある程度早めに書き起こせると思うので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。 (2021年8月28日 22時) (レス) id: 8affa1dc54 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 楽しみにしています (2021年8月28日 16時) (レス) id: ea882a5465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:裕莉 | 作成日時:2021年8月14日 0時