Story29 ページ29
.
「ハルちゃ〜ん、勉強しようね？また点数落とす気？」
「げ、優斗先生」
優斗先輩にハルちゃんが連行され、やっと肩の力が抜ける。
……なんなの、もう。
ハルちゃんの言葉が頭の中でぐるぐると繰り返さえながら、次の授業の準備をする。
那須くんに会えるのはたった週一回、あと一週間、
もやもやを抱えたまま過ごさなければならない。
雄登くん以外、あんな難しい問題を突きつけてくる子はいないから、予習もそこそこにぼーっとブースに座る。
「先生、こんにちは〜」
『……あ、こんにちは』
声を掛けられてやっと気がついて、雄登くんに次いで担当させてもらうことになった金指くんを迎え入れる。
『テストどうだった？』
「へへ、意外と良かったんですよ」
得意げに見せられた答案には87点と書かれている。
『え、すごいよ、金指くん！幸先良いスタートだね』
「A先生がわかりやすいおかげです」
……なんて、いいこ過ぎる、雄登くん見習って！
金指くんに癒されつつ、テストの復習をしているとあっという間に時間が過ぎていく。
「先生、さようなら」
『はーい、また来週、他のテスト帰ってきたら点数教えてね』
「……まあ、」
ちょっと何？！その顔！ほかの教科は出来てなかったなんて聞いてないよ？！
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1930人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
清良(プロフ) - お疲れさまでした！！塾シリーズほんと大好きで、伏線というか、みんなの関係性を統一するのって大変だと思うのですが、綺麗に書かれていてすごいな、かっこいいなと思いました！Twitterやってないので、ひっそりと応援してます！ (2019年6月23日 8時) (
レス) id: 7cb81e8898 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アオ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時：2019年5月18日 22時
