【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その９(春編)

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喜八郎『Aさ〜ん、ここで少し休憩しませんかぁ？』

三木ヱ門『Aさん！この扇子、Aさんにピッタリですよ』

滝夜叉丸『Aさん、この羽織りは美しい貴女の為に作られたようなものです。ささ、着てみてください』

タカ丸『Aちゃ〜ん。こっちの櫛とこっちの櫛、どっちが好み？』

守一郎『Aさん！面白そうな見世物屋があります！見に行きませんか？』

「…もー！みんな少しは協調性持ちなよ！」

私は今、4年生全員と町に買い物に来ています。
利吉くんの任務の時に喜八郎とタカ丸くんと何でも言うことを一つ聞くと約束してしまい、二人から私とお出かけがしたいと言われた。

私もちょうど町に行きたかったので、承諾したのだがそれを聞いていた他の4年生も行きたいと言い始めたのでみんなで町に来たはいいものの…相変わらず団結力が無さすぎてみんなバラバラの店から私を呼んでいる。

「みんなバラバラに行動するんなら私も一人で行動するけどいいの？」

私がそう言うと慌てたように集まる4年生。
最初からこうやって集まってくれてたら良いのに、もう。

喜八郎『というか、僕はAさんと二人で町にお出かけしたかったのに、何で他の4年生もいるの？訳わかんない』

滝夜叉丸『私もAさんと一緒に町へ行きたいと思って何が悪い？そもそも先に抜け駆けをしようとしたのはお前とタカ丸さんではないか』

タカ丸『僕は別に抜け駆けしようとした訳じゃないんだけど…僕の言うことを何でも一つ聞いてくれるってAちゃんが言ったから町にお出かけしようってなっただけだよ』

三木ヱ門『それを抜け駆けと言うんです。…まさか守一郎もついてくるとは思わなかったが』

守一郎『だってみんなと一緒に出かけたら楽しいかなって思って』

「喧嘩したり各々が勝手に行動するなら私は帰るからね。分かった？」

何やらまた不穏な空気が流れ始めたので、先手を打っておく。
すると4年生は小さい声で自信なさげに『はい…』と呟くように返事をした。
他の学年も各々が個性が強いけど団結力は強い。しかしこの学年は特に個性が強くて団結力が全くない。何だかんだ仲は良いのだろうけど、自己主張が激しいというか、マイペースというか…。

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