立花仙蔵ｰ2 ページ9
なんで文次郎が出てくるのか分からなく、思わず聞き返してしまう。
頭に浮かんだ文次郎は『ギンギーン！』と言って笑っている。…やめてくれ、立花くんの綺麗な顔が霞む。
「仲良いっていうか…まぁ、悪くは無いけど…」
すると、立花くんは目を細め私を見下ろす。…待って、何か怒ってる？！うそ、私何かしたっけ？！
仙蔵『先日も一緒に居たな。何をしていたんだ？』
先日…先日…必死に頭をフル回転させる。ふ、と思い出したのは会計委員会の下級生のこと。1年は組の加藤団蔵くんが泣きながら手伝ってくれと私に縋り付いて来た。私が計算が得意なことを知っての頼み事。たまにあるんだよね〜…。
「あれは、会計委員の仕事手伝っただけだよ。ほら、私、計算得意だからたま〜にね。お願いされる…の…っ、あ、あの…」
仙蔵『なんだ？』
「た、立花くん…何か怒ってる…？」
立花くんの顔が険しくなっていってる…！
いくら考えても何かした心当たりが見当たらない…！お手伝いしただけなのに…そこまで怒る必要ある？ってくらいものすんごいオーラが出てる。
どうしよう…嫌われちゃったらどうしよう…
そう思っていると自然と涙ぐんでしまう。
仙蔵『っ、あ、すまない…怒ってなどいない。ただ…』
「ただ…？」
立花くんは軽く息を吐くと、私の腕をグイッと引き自らの腕の中へ抱き寄せた。
突然のことにボンッという効果音がつくくらいの勢いで顔が真っ赤になる。
「た、たたたた立花くん？！」
嬉しい、けど、恥ずかしい。
その感情が交互に私を支配していく。
わたわたと行き場のない腕を上下に揺らす。1人パニックになるなか、立花くんがポツリと呟いた。
仙蔵『…何故、文次郎なんだ』
「え…？」
仙蔵『私は苗字なのに、何故、文次郎は名前呼びなんだと聞いている』
理解できるまでにしばしの時間が必要だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユリリン(プロフ) - お久しぶりです。お元気ですか?コロナ渦ですが、体調崩されていませんか?それともお忙しいですか、良ければ返信いただきたいです。 (2022年3月6日 10時) (
レス) id: 4f0d699f1e (このIDを非表示/違反報告)
ユリリン(プロフ) - お久しぶりです。お元気ですか?その後、更新はいかがでしょうか?気になったのでコメントします。良ければ返信いただきたいです。 (2022年2月10日 14時) (レス) id: 4f0d699f1e (このIDを非表示/違反報告)
ユリリン - お久しぶりです。お元気ですか?お忙しいかもしれませんが更新していただけたら嬉しいです。今後も引き続きお元気で。もし設定細かすぎたり、この話無理!と思ったらコメントください。返信お待ちしています。 (2022年1月25日 12時) (レス) id: 4f0d699f1e (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - ユリリンさん» 通知が来ず先程気付きました…すみません😭感想ありがとうございます！励みにこれからも頑張ります(^o^)そして再びリクエストありがとうございます！設定把握しました。ほのぼのな感じでいかせてもらいますね！では今しばらくお待ちくださいませ！ (2022年1月16日 19時) (レス) id: 0377dfb93e (このIDを非表示/違反報告)
ユリリン(プロフ) - こんにちは。早速ですが、リクエストします。夢主は一年ろ組の元気娘で優秀で家庭的な女の子で（ろ組の太陽）と呼ばれている話お願いします。ろ組の子達から姫扱いされている設定で。実は絵が下手で悩んでいて乱太郎に教わる話お願いしたいです。長くなってすみません。 (2022年1月16日 11時) (レス) id: 4f0d699f1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りっか | 作成日時：2022年1月9日 12時
