【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その17(夏編)

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仙蔵『あぁ、そうだ。この間、町に言った時にAに似合うだろう紅を見つけたのだが…どうだ？次の休みにでも2人でその紅を見に行かないか？』

ここぞとばかりにデートに誘う仙蔵。
普段なら「仙蔵くんと2人ではちょっと…」と言われ断られることが多い。
理由は定かでは無いが、彼女の反応を見るにおそらく恥ずかしさの方が勝るからだろうと推測できる。
しかしそれは自分のことを意識してもらえているとも取れる反応なので特に嫌だと感じたこともなければ仕方ないかくらいで済まされている。

だが、断り続けられると流石の自分でも傷付くのは傷付くもので、どうにかして誘えないものかとあれこれ試したが全て撃沈。

彼女が酔っていることを知った上での行動が故に、些か罪悪感はあるものの、ここに居る彼女に好意を抱いている全ての男共も同じ考えな事は見え見えなので先手を打つことにした。

「仙蔵くんと2人で？」

仙蔵『私と2人で』

この感じは断られるか、と覚悟した仙蔵を他所に彼女はふわっと笑って見せた。

「私の為に紅を見つけてくれたんでしょう？その気持ちが嬉しい…それに、その…今まで何度もお誘いしてくれていたのに断ってばかりでごめんね。仙蔵くんと2人でお出掛けってなると緊張するの…」

仙蔵『…私とだと、何故緊張するんだ？』

彼女の言葉を1つも逃す事をしない仙蔵は、自分の手を握っている彼女に詰め寄りながら、彼女の頬に空いている方の手を添え顔を近付ける。
詰め寄られた彼女は思わず身を引こうとするが、それも叶わないのでモジモジとしながら恥ずかしそうにゆっくりと口を開いた。

「…………だって、仙蔵くん格好良いんだもの」

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