【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その17(夏編)

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由良四郎『おい！お頭に酒を呑ませたのは誰だ！！』

義丸『誰も呑ませてないですよ。たぶん、雰囲気で酔ってるんじゃないですかね？』

全員『(てか、くっ付き過ぎ)』

チラリ、と私の肩に頭を乗せている第三協栄丸さんの顔を見ると、先程よりもはるかに茹で蛸の様に真っ赤っかになっている。

「え…本当にお酒呑んでないんですか、これ」

確認の意味を込めて兵庫水軍のみんなの方を向いて問いかけるが、それは直ぐに第三協栄丸さんによって遮られてしまった。

第三協栄丸『ほら、A〜！お前も呑め呑め〜！！』

「ちょ、い、いらないですって！」

そう言いながら盃をグイグイと押し付けられるので、両手で押し返しながら拒否した。
酔うと面倒なタイプだこの人！！！！

蜉蝣『お頭、Aさんが困っていらっしゃいますのでそろそろ…』

第三協栄丸『何だ〜？Aは酒が呑めないのか〜？』

「あ、いや…呑める呑めないの前にまだ呑んじゃいけない年齢ですから…」

まだ18歳だし。

第三協栄丸『Aは18なんだろぉ？なら良いじゃねぇか！この酒は強くないし甘い酒だからAでも呑めるぞ〜ほれほれ！』

だぁーーーーーー！！！！ウザ絡みが過ぎる！！！！

これでもかと盃に入ったお酒を勧めてくる第三協栄丸さんにそろそろ嫌気が差してきたところでふ、と考える。

そうか、この時代では18歳でもお酒呑めるんだ。
いや〜でもさすがにダメでしょ！！！！
まだ未成年だし？呑んだことないし？お酒に弱くて醜態晒したら嫌だし？

「…本当に強くないお酒ですか？」

土井『Aくん？！』

我ながら意思が弱すぎる。
私の問いかけに第三協栄丸さんはにっこにこの笑顔で何度も首を縦に振る。

そして私に盃を手渡してくれた。
手渡された盃を鼻に近づけ香りを嗅いでみる。日本酒独特の香りに加えてほんのり甘い香りがした。
よくおじいちゃんが呑んでいたから何となく香りはこんなもんかってなるけど、肝心の味だよね。

う〜罪悪感あるけど今日はいっか！！！！
そう思い、盃に口を付けてお酒を喉に通した。

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