【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その15(夏編)

◎15-19 ページ22

文次郎『甘えることも頼ることも全てが我儘だと捉えている今のAにはまだ難しいかもしれない。だが、これだけは覚えておけ。俺たちは誰一人お前の発言を我儘だなんて捉えたことはない。"頼る"と言うのは"自分が出来ないことを人にお願いすること"で"甘える"は"相手が自主的にしてくれることを受け取るだけ"だ。今お前は忍術を教えて欲しい、そして俺たちはお前に忍術を教えたい。この関係が成り立つなら我儘にならないだろ？負担になるんじゃないかとか思う必要は無い。負担になると思っているなら最初からこんな事言う必要ないからな』

まるで私の心を全て見透かしたかのような文次郎くんの台詞に目を丸くしてしまう。
真っ直ぐに私を見つめる彼の瞳から目を離せない。私のことを真剣に考えてくれているのだと伝わる。もちろん、彼だけじゃない。他の6年生も同様だ。

みんなの優しさに胸がぎゅっとなる。
そしてゆっくりと口を開いた。

「...ありがとう。えっと、じゃあ...私に忍術を教えてくれますか？」

小平太『勿論だ！』

長次『...もそ』

仙蔵『私と文次郎で簡単なものの候補をいくつか挙げておこう』

伊作『でも無理なら無理で早めに言うこと。これだけは約束してくれないかな』

「分かった。怪我をする前に無理なものは無理って言うようにするね」

留三郎『いつになく熱弁だったな、文次郎』

文次郎『う、うるせぇ！そう言うお前こそAのことが心配で昨晩は眠れなかったらしいな？』

留三郎『おまっ...だ、誰がそんなこと言ったんだ！』

伊作『あ...ごめん、僕』

留三郎『伊作？！』

小平太『Aに忍術を教えるの楽しみだな！手始めに私と一緒に裏々山まで走ろう！』

「え、や...それはちょっと...」

？『その役目、僕たちにも任せて頂けませんか？』

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