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きり丸『あ…もう見つかった』
雷蔵『Aさんがいたのかい?』
三郎『いや…Aの頭巾なら見つけた』
そう言って紺色の頭巾を片手に木から降りる三郎。雷蔵も三郎の隣に降り立ちその頭巾を見つめ首を傾げた。
雷蔵『頭巾?ということはきり丸は…』
三郎『囮だな』
八左ヱ門『三郎ー!雷蔵ー!』
ヘムヘム『ヘムゥー!』
すると乱太郎を追いかけて来た八左ヱ門、ヘムヘム、伊作、留三郎の4人が合流するのを見た小平太が口を開いた。
小平太『伊作たちがこっちに来たということは、そっちも囮だったってことだな』
伊作『そっちもということは…小平太たちのところもAさんの持ち物だったのかい?』
三郎『この頭巾が木の上に隠してありました』
留三郎『ということは残るは…』
八左ヱ門『しんベヱのところか』
乱太郎ときり丸の所にはAの持ち物しか無かった、そうなると消去法でしんベヱの所にAが居るとなる。Aの匂いが3つに分かれていたことから一人で行動している可能性は低いだろう。そう考えた上級生たちは我先にと残るメンバーの元へと急ぎ駆け出した。
留三郎『何がなんでも文次郎には負けん!急ぐぞ、伊作!』
伊作『だから文次郎は味方だって言ってるだろう〜?』
小平太『文次郎と留三郎には任せておけん!私が先に捕まえる!』
長次『…もそ』
八左ヱ門『先輩方に遅れを取るな!俺たちも行くぞ!』
三郎『言われなくても!』
雷蔵『…ヘムヘム?どうかしたのかい?』
ヘムヘム『へムッ、ヘムヘム、ヘムゥ?』
立ち止まり辺りをキョロキョロと見渡すヘムヘムに雷蔵が問い掛けると、ヘムヘムは身振り手振りで雷蔵に自分の思っていることを伝える。
雷蔵『乱太郎ときり丸が居ない?言われてみれば確かに…妙だな。ヘムヘム、乱太郎ときり丸の匂いを辿れるかい?』
ヘムヘムの言葉に腕を組み手を顎に当てる雷蔵。逃げたとは考えにくいので、居なくなったのには何か訳があるのだろう。そう考えると雷蔵は2人の後を追うことにした。
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りっか(プロフ) - 雅さん» 急にお兄ちゃんって呼ばれたらそりゃ赤面しますよねwwwでもあの二人の関係は先輩後輩であり兄弟でもありです!熱血ですもんね!2人して! (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 雅さん» 遅くなってすみません!!分かります(笑)何とも言えない気持ちがお腹の辺りをうずうずさせられました(笑)でも留三郎はやっぱ三男だったんだな〜って思いましたね。個人的にはあの面倒見の良さから下にも居るのかな?なんて思っていましたがどうなんだろう🤔 (2022年11月5日 11時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 浜守一郎さんの恥ずかしい表情と食満先輩がびっくりするぐらいの真っ赤な(?)表情、「可愛かったな…😳」っと思って(笑)※『籠城の記憶の段』のお話より。 (2022年10月22日 19時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
雅 - りっかさん» りっかさん…確かにヤバかったです…🥶私、恥ずかしいくて死にそうで涙が出てしまいそうですぅ…正直に『お兄ちゃん』って呼ぶのはやめて欲しいです…はい…😭🌀 (2022年10月22日 18時) (レス) id: 6b30a233dd (このIDを非表示/違反報告)
りっか(プロフ) - 忍たま好きさん» 忍たま好き様ありがとうございます(´;ω;`)そう仰って頂けてとても嬉しいです…一日に1行程度しか書けない状況ですが今後ともよろしくお願いします! (2022年10月16日 20時) (レス) id: a1a5c64e20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りっか | 作成日時:2022年8月21日 8時