【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その11(夏編)

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「吉野先生…あの、お体の具合でも悪いのですか？」

心配になった私は小走りで駆け寄り声をかける。
私の声に反応した吉野先生はゆっくりと顔を上げ私を視界に捉えるや否や、ますます顔色を悪くしていった。
私が何かやらかしたのかと思い恐る恐る問い掛ける。

「あの…すみません、もしかして私が何かやらかしましたか…？」

吉野『いいえ、やらかしたのは貴女ではなく小松田くんの方です…』

小松田さんはいつもやらかしてばかりでは…なんて口が裂けても言えないので黙って吉野先生の次の言葉を待つ。

吉野『助っ人にあの男を呼ぶなんて小松田くんのお人好しにも困ったものだ…』

あの男？小松田さんが助っ人に呼んだのは男の人なのか〜…なんて呑気に考えていると、吉野先生は私にズイっと詰め寄り両肩に手を置く。突然のことに驚きを隠せず小さく肩を揺らしてしまった。

吉野『良いですか、Aさん。あの男に何かされたり何か言われたりしたら直ぐに報告しなさい』

「は、はい…」

吉野先生の切羽詰まった表情を初めて見た私は頷いて返事をすることしか出来なかった。
吉野先生がこんなになるくらいヤバい人が助っ人に来るのだろうか…というか、そんな人を助っ人になんて呼ばないでよ小松田さん！

吉野『(Aさんがあの男に何かされたりしたら生徒全員が許してはおかないだろう…面倒事になる前に止めなければ…あぁ、先が思いやられる)』

吉野先生が何を考えているのかなんて知らない私は、助っ人に来る人のことを勝手にヤバい人だと想像して会いたくねぇなんて思っていたのは内緒の話。

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