【忍たま】事務員兼何でもお助けピンチヒッター係って何だよ？！その11(夏編)

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「なぁにが"可愛い顔しているのに中身は残念だな"だよ。あんたもだろうがっつーんだよ！」

誰もいないことをいい事に口を悪くしながら先程の会話を思い出しイライラを募らせる。
私は今門の拭き掃除をしている。雑巾をぎゅうっと握り締め空に向かって叫んだ。
吉野先生帰って来たら愚痴ってやるんだから。

乱太郎『あ、Aお姉ちゃん、こんにちは！』

「あら、こんにちは〜」

門をくぐって出てきたのは1年は組の良い子達と土井先生と山田先生。
先程までのイライラが嘘のように消え去って行くのが分かった。
可愛い子達を見ているとほんっとうに癒される。
みんなの格好から何処かへお出掛けするのが分かった。

「どこかへ行くの？」

きり丸『今から伊助の家に社会見学に行くんだ』

しんベヱ『お昼ご飯も持って行くんだよ〜』

「そうなんだね〜気を付けて行ってらっしゃい」

嬉しそうに話すしんベヱくんの可愛い笑顔にこちらまで頬が緩んでしまう。相変わらずご飯のことしか考えていないところもまた可愛い。

乱太郎『そう言えば、小松田さんが風邪を引いて吉野先生は出張って聞いたけど、Aお姉ちゃん一人で事務の仕事をしているの？』

ふ、と思い出したように問い掛けてくる乱太郎くんに今しがたイライラを募らせていた彼のことをまた思い出してしまう。
軽い溜め息を吐きながらイヤイヤ口を開いた。

「…出茂鹿之介くんが助っ人に来てるから一人じゃないよ」

1年は組『えぇ？！出茂鹿之介さんがぁ？！！？？』

私がその名を口にするや否や、驚愕の表情と共に大声で再度彼の名を大声で反芻する1年は組の良い子達。
この様子から察するに、やはり彼は要注意人物なのだろう。

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