世界で一番美味しい ページ6
コンコン、と扉がノックされる
『どうぞ!』
栗「失礼します。お夕食を持ってきました。」
ほかほかと湯気を立てるお椀をおぼんに乗せたカナヲちゃんが部屋に入ってきた
『わざわざありがとう!』
栗「…いえ。」
サイドテーブルにおぼんが置かれ、お椀の中が見える
久しぶりの夕食は、お湯だった
『……お湯?』
栗「重湯です。Aさんは三ヶ月間何も食べていないから、これで胃を馴らしていくようにと。」
『あー…、そうだよね、うん。』
まぁ私は三ヶ月間も眠っていたらしいし、その間の栄養摂取は点滴。ずっと何も胃に入れてなかったわけだからそりゃあいきなりは食べられないよね
……実は、お腹空いてるんだよねぇ。重湯で足りるかな
栗「……………。」
カナヲちゃんは黙って重湯が入ったお椀を持ったかと思うと、重湯に匙を入れ、数回掻き混ぜる
そして匙に少量の重湯を乗せ、私の口元まで運んでくれる
『カナヲちゃん?』
栗「……どうぞ。///」
少し気恥ずかしくなったのか、ほんのり頬を赤らめながら「どうぞ」と食べさせてくれる様子が可愛らしい
これは、あーんですか…!?美少女からあーんで食べさせてもらって良いんですか…!?
若干震えながらも、差し出された匙を口に入れ、重湯を嚥下する
微かに米の甘みを感じるだけで、味はほとんどしない。だけどこの重湯は世界一美味しいものに思えた。私って単純
『美味しい…!きっとカナヲちゃんが食べさせてくれるからかなぁ。』
栗「…良かったです。」
微かに口角を上げて、カナヲちゃんはもう一回匙を重湯に入れた
もしかして
栗「どうぞ。」
二回目だ!
ってな感じで重傷人よろしく(確かに重傷だったが)カナヲちゃんにほとんど食べさせてもらった。カナヲちゃんが可愛かったから後悔はしていない
でも、どうしてあーんなんかしたんだろう?誰の差金だ?
『ねぇねぇカナヲちゃん、どうして食べさせてくれたの?』
カナヲちゃんはよく分からないといったような表情で口ごもる
『もし言いづらかったら言わなくて良いよ。何もカナヲちゃんを攻めたいわけじゃないし、とても嬉しかったから。』
栗「……私が。」
『私が?』
栗「……私が、やりたかったんです。Aさんのお役に立ってみたかったんです……。」
『それって…。……自分の意志だってこと?』
カナヲちゃんはおずおずと頷いた
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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リンゴっ子(プロフ) - よしエモンさん» コメントありがとうございます!素敵なお言葉に元気をいただけました!(*´ω`*) (1月14日 16時) (レス) id: 3c1d2c82e3 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴっ子(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます!更新頑張りますね!(・∀・) (1月14日 16時) (レス) id: 3c1d2c82e3 (このIDを非表示/違反報告)
よしエモン(プロフ) - ものすごく面白くてほぼ一気に読んじゃいました!作者さんもお身体第一にしてください😊更新楽しみにしています🎶 (11月1日 9時) (レス) id: 97b07ad13a (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - コメント失礼します!私鬼滅の刃のキャラ全員(鬼殺隊、鬼、有一郎とかも)推しなので嬉しいです!愛され&逆ハー大好物なので嬉しいです!出来たら全員に恋愛的に愛されたいです……あと累とか十二鬼月、無惨、他の人にも氏んでほしくないです…更新頑張ってください! (10月9日 20時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
リンゴっ子(プロフ) - noww0222さん» コメントありがとうございます!しばらくお休みしてましたがその分頑張って更新しますね!(◍•ᴗ•◍) (8月29日 19時) (レス) id: df1cf09393 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンゴっ子 | 作成日時:2023年2月9日 1時