赤井家姉弟の一番目、日本の公安警察を志す

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『諸伏先輩。』

高「おや、Aさん。こんにちは。」

諸伏さんは私より2つ年上だった為、諸伏先輩と呼ぶことにした。

カフェでの邂逅以来、私は三國志を読んでみたいこともあり諸伏先輩と交流を行った。

最初はそれなりに警戒していたけれど、警戒するのが馬鹿らしくなるくらい諸伏先輩はお人好しだった。

『諸伏先輩、ここの虞美人ってどっちの意味ですか?』

高「あぁ、これは妻と言う意味でしょうね。」

『ありがとうございます。』

諸伏先輩と三國志を読み終えた私は他の中国文献に手を出している。

先輩の知識は完璧で、私が解釈に迷った時はすかさず答えを教えてくれる。

親切で頼れる、最近もしも自分に兄がいたらこんな感じだったのかなと思ってしまう。

『……諸伏先輩って弟か妹います?』

高「えぇ、6つ離れた弟が一人。」

『やっぱりですか。お兄さんって感じがしますもんね。』

高「そう言うAさんは?やはり下に兄弟がいますか?」

『はい、年子の弟と5つ下の弟と16歳も離れた妹がいます。』

高「ほぅ、4姉弟の一番目ですか。大変ですか?」

『そこまで大変とは感じませんね。弟も妹もしっかりしていますから。それに可愛いですし。』

高「そうですか。私もですよ。この世でたった一人の家族ですから。」

先輩の整然とした顔立ちに陰が落ちた。

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