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半年間比較され続け、最後に相手の方が優秀だと聞かされてしまえば、顔も知らない相手に負けず嫌いな俺が嫉妬心を芽生えさせてしまうのも当然のことで。
しかも、会ってからが一番の衝撃を受けた。
人事担当の上司に連れられ、世良さんの元に向かった。
上司が「世良」と呼んだのは、俺とは色味の違う金髪に翡翠の眼を持った______女。
俺は別に女は男よりも劣っていると思っているわけではないが、衝撃的だった。
オールAで俺よりも優秀な人間が、女性。
顔には出さないように放心する。
プライドがズタズタにされた気分のようだった。
何とか気を持ち、上司に促されて挨拶をする。
『私は世良Aだ。潜入捜査している身で何かと不自由をかけるだろうが君の教育を任された。宜しく。』
高いところでくくりあげられたプラチナブロンド、翡翠を埋め込んだような眼、陶器のような肌。
顔には笑みこそ浮かんでいないものの、それが余計に神秘的な美しさを醸し出していた。
潜入捜査か……やはりそれ程優秀であると言うことか。
俺の資料を手にした世良さんが徐に口を開く。
『降谷君、君は警察学校でオールAだったのか。』
降「はい。……世良さんもですよね?」
『何故それを?』
降「警察学校時代、何かと金髪とオールAと言うことで[第二の世良]と呼ばれていたんです。」
『……何だそれは。あー、すまないな。悪い印象を残したつもりはないんだが…。』
感情の起伏が少ないと思ったが、声には申し訳なさが滲んでいた。
降「いえ!悪い意味ではなく純粋にオールAであることについてだと思います。……まぁ金髪であることはなんとも言えませんが…。」
『それは気にするな。そう言う奴は大体妬みであるし、そんな奴の言葉を気にするくらいだったら仕事で成果を上げろ。まぁこの部署ではあまり意味ないがな。』
降「と言いますと?」
『金髪は私で慣れてる。』
あっけらかんと言う彼女に毒気を抜かれる。
何と言うか……、
降「……世良さんって思ったより度胸がありますね。」
『むっ、失礼だな。私は君の先輩であるし潜入捜査だって重ねているぞ。』
少し頬を膨らませて怒ったように言う彼女に、やっぱり彼女も人間なんだなと思った。
降「はい、世良さんにこれから付いていかせて頂きます。」
『初日から教育係を見極めるなんて、君こそ度胸があるな。付いてこいよ、甘くはしないからな。』
そう言い放つ彼女になら付いていけるかもと思った。
降谷 side 終了
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
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未零 ♪mirei♪ - 眠り姫さん» 確かに♡めちゃくちゃかわいい♡すみません。作者でもないのに口出しして。 (2022年12月4日 21時) (レス) @page36 id: 18a46fedc8 (このIDを非表示/違反報告)
眠り姫 - 降谷君可愛い〜(* ´ ▽ ` *) (2021年4月24日 15時) (レス) id: ce85d7e1fd (このIDを非表示/違反報告)
まな - 宮野家の長女という作品にとても似ていると感じたのですが気の所為でしょうか?諸伏警部の発言などが全く一緒だと思うのですが... (2021年2月16日 16時) (レス) id: 3a9a0fbb9b (このIDを非表示/違反報告)
月切 蛍(プロフ) - とっても素敵な作品です。無理しない程度に頑張ってください! (2021年2月16日 9時) (レス) id: 34c99d5432 (このIDを非表示/違反報告)
nrsstkk(プロフ) - 犬猫さん» コメありがとうございます!そう思って頂けて嬉しいです!応援ありがとうございます!更新頑張りますね!(о´∀`о) (2020年8月18日 0時) (レス) id: ded1c747a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンゴっ子 | 作成日時:2020年6月26日 7時