2 ページ2
うーん…
なんか、長く眠っていた感じだ…
…なんで暗いの？
すっきりと起きたはずなのにとても暗いことに気分が下がる。
……待てよ、オレは死んだはずだ。
ならなんで……？
様々な方向に手を出してみてもコンという音がするだけ。
壁か何かに囲まれている？
幸い、この壁らしき物は何度も叩けば壊れそうだ。
コン！
コン！
コン！パキ…
ヒビが入った！
よし、この調子…
コン！
コン！
コン！パキパキ…
パキィィィィン…
『！キチッ…(眩しい…)』
…洞窟かな？
オレは下校中に住宅街で車に轢かれて死んだはずだ。
ならこれって…
『キチィ…(転生だなよぁ…)』
……待て。
何でオレはキチチとか鳴いてるんだ？
普通に話せばいいのに…
そして足下。
白と緑の欠片が散らばっている。
オレはそれを、見たことがある。
…洞窟の外へ行き、近くにあった川をのぞき込む。
紫色の小さな翼。
頭にある大きな耳。
黄色い瞳。
……うん。
『キチチィィィィィィ！！？？(なんでオレオンバットになってるのー！！？？)』
川に映った姿は完璧に我が推し、オンバットだった。
いや、マジでなんで？
ｰｰｰｰ状況把握中ｰｰｰｰ
原因は多分オレが死ぬ前に「もっとポケモンやりたかった」と思ったからだ。
…ポケモンになりたいとは言ってないけどね？
で、この場所。
ポケモン廃人としての記憶を全てひっくり返してもこの場所は知らない。
ポケモン達も見当たらない。
つまりここは、ポケモンの世界じゃない。
あ、あとレベル。
レベル順に技ぶっ放して(どうやら技の上限は4つではなく無数に使えるらしい。やったぜ)確認したらぼうふうまで使えた。
少なくともレベル52を通り越していることになる。
進化できるじゃねえか！と叫んだ(鳴いた)オレは悪くない。
というかタマゴの中にいたのにいきなりレベル50超えとはなんぞや。
オンバットの攻撃・特攻種族値は低い(ちなみに攻撃は30、特攻は45だ)からありがたいけど！
『キチィ…(はぁ…)』
ここでしばらく暮らすか…
オレのオンバットとしてのお先真っ暗すぎる生が始まった。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
《設定》
オンバット♂/夢宮真幌
なんか知らない場所に来てタジタジ。
でもメンタル鋼なのですぐに慣れる。
この世界ではマホロと名乗り、自由気ままに暮らす。
※通常色です。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：フィナステリド | 作成日時：2023年10月28日 16時
