みゅう。２ 【MIU 404】

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いつの間にか寝てた俺は案の定志摩に叩き起された。


ってかマジで叩かれた。


いやむしろ寝れないって思ってたのに、ほんと一瞬で現実世界からフェードアウトしてたのにはびっくりした。


「これからの時間は分駐所で待機して書類整理」とか言われて、もう少し寝ようかとソファに横になったけど、もちろん志摩がそれを許すはずもなくて。


まだ眠い！って駄々をこねたら志摩からまたどやされたから、渋々自分のデスクに座る俺。



あーあ。さっきの会話は全部夢だったのかなぁ……



ふとそんな事を思って自分のスマホを確認すると、発信履歴に残る“ 花井ちゃん ”の文字。


よっしゃ！！全部現実だ！！


途端に自分の頬が緩むのが分かった。



志摩「何ニヤニヤしてんだよ。気持ち悪い」



そんな俺を見て志摩が不審者を見る目を向けてくる。

ほんと志摩の言葉には棘しかない。

いつもチクチクしてくるけど、今はちょっと俺の話を聞いて欲しい。



志摩「……で、お前は花井さんと電話してて寝てませんでした、と。……で？」

伊吹「で！で！花井ちゃんが俺の事「藍さん」って呼んでくれたんだよー！！ね？ヤバくない？！」

志摩「あーそう。良かったねー」



「花井さんの事になるとこれだもん…」と志摩は呆れ顔。



伊吹「もう最高オブ最高！！」

陣馬「なんだぁ？その最高おぶなんちゃらって」

九重「近頃、若者の間で流行ってる言葉ですよ。“ 最高 ”を更に誇張した言い方らしいです」

陣馬「へぇー。オジサンにはわっかんねぇなぁ……。あ。じゃあなんだ？九重も使うのか！その最＆高って」

九重「最高オブ最高です」

陣馬「おぉ、それそれ。最高オブ最高！！」

九重「使いませんよそんなバカみたいな言葉。てか伊吹さんも若くないんだから、馬鹿の一つ覚えみたいに若者言葉使うのやめた方がいいですよ」

伊吹「おーい、きゅーーちゃーーーん。そう言う言い方やめた方がいいんじゃねぇーのー？藍さん怒っちゃうぞー」

九重「どうぞご勝手に」

伊吹「ちぇっ。きゅーちゃん可愛くなーい！」



口を尖らせながら九重を睨んでたら志摩ちゃんが「そういえば」と口を開いた。



志摩「お前は花井さんを名前で呼ばないのか？」

伊吹「ん？んーそうだねぇ……」



少し考えた後、もう一度スマホを開いた。


それから今まで登録してた花井ちゃんの登録名を

“ Aちゃん ”に変えた。



今度から俺も花井ちゃんを名前で呼ぼうって今決めた。



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