MIU : 051 ページ2
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『わ、たしの…事？』
いや違う。室温が上がったわけじゃない。
さっき開けた窓からはそよそよと夜風が入って来てる。
クーラーほどの力はないけれど、申し訳程度の風でも幾分か涼しくなったはず。
なのに……
伊吹「うん。花井ちゃんの事。花井ちゃんの顔を思い浮かべてたら寝れなくなった伊吹さんです」
伊吹さんの言葉に反応して、私の体温が変に上がっただけだ、って気付くのに時間はそうかからなかった。
私が眠れなかった理由が
暑さのせいだけじゃない事も。
全部伊吹さんの事を好きだって自覚してしまったせいだ。
風邪を引いた時みたいに徐々に徐々に体が火照っていく。
……熱い、暑い、熱い。
『だ、だめじゃないですか。そんな事で眠れなくなるなんて…』
伊吹「いやだってさぁ〜…」
『ちゃんと寝ないと仕事に支障が出ますよ！』
伊吹「うーん。そーだよねぇ」
夜風でどうにかなるものでもなくなってきて、慌ててクーラーのリモコンを手に取って電源を入れた。
ピピッと鳴った後、ゴォゴォと無機質な音と共に冷たい風がゆっくり室内に流れていく。
ようやくどうにか体が冷めていく感じがした。
伊吹「でもね、花井ちゃん…」
しばらくの沈黙の後、先に口を開いたのは伊吹さんだった。
伊吹「花井ちゃんの事考えてる時が1番幸せかもしれない…って最近すっごい思うんだよねぇ、俺…」
『……そんな大袈裟な』
伊吹「いーや、大袈裟じゃない。花井ちゃんの顔を思い出すだけで「よし！今日も頑張ろ！」って思えるの！不思議だよねぇ…」
いやいや。不思議なのは、伊吹さんがなんでそんな事を包み隠すことなく言ってきてしまうのか、だ。
エアコンのお陰でようやく涼しくなってきたのに……
ギュッと締め付けられるみたいに、心臓が痛い。
モゴモゴと口を篭らせる私に、電話の向こうで伊吹さんが小さく笑った気がした。
顔は見えないはずなのに、伊吹さんには私の様子が全部筒抜けに見えてるみたいに感じる。
イタズラっぽく笑う顔が思い浮かぶ。
「かーわいー」って聞こえたのはきっと気のせい。
聞き間違いだと思っておくことにしよう。
ひとつ咳払いをした後、今度は私から話を切り出した。
『あ、あの…伊吹さん。ひとつ聞きたいことがあって…』
伊吹「お、奇遇だねぇ〜。俺も花井ちゃんに聞きたいことがあったんだよね」
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (10月14日 20時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ(プロフ) - nartosasuke1010さん» お返事ありがとうございます！あーいいですね(///∇///)そういうのもアリかも！！！ (2021年5月3日 22時) (レス) id: f502ef816a (このIDを非表示/違反報告)
nartosasuke1010(プロフ) - 志摩と伊吹が取り合うバージョンはドラマ沿がいいです！主人公も4機組に移動になって404にはいる感じがいいです！ (2021年4月29日 23時) (レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ(プロフ) - nartosasuke1010さん» わー！ありがとうございます！未だ見てコメント下さる方が居てくれて嬉しいです〜(^^)志摩ちゃんのお話も取り合いもいいなぁ〜！！！どんな感じのお話が見たいですか〜？ (2021年4月23日 20時) (レス) id: f502ef816a (このIDを非表示/違反報告)
nartosasuke1010(プロフ) - 楽しく見てます！志摩バージョンや志摩と伊吹が主人公を取り合う長編も見て見たいです！ (2021年4月19日 5時) (レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさぎ | 作成日時：2020年8月8日 21時
