今日:4 hit、昨日:15 hit、合計:17,949 hit
小｜中｜大
・ ページ15
．
桃「克樹、」
「ん？」
部屋の電気を付けてきてくれたこんぴが、俺に目を合わせず今度は窓際に立って俺の名前を呼ぶ。
桃「…かぞく、」
「ん…？」
桃「いや、その…さ」
頭をかいて、唇を噛んで、目を泳がせる。
わかりやすく照れてるこんぴに思わず漏れる笑みを抑えて次の言葉を静かに待った。
桃「俺も、克樹の家族で、克樹は、俺の家族だから。」
窓を閉める音と同時に、彼の言葉が耳へ流れる。
揺れていたカーテンが、最後の大きな波を伝えてそっと存在を消した。
「…ただいま」
桃「なんだよそれ、」
鼻で笑ったこんぴがまた俺のベッドの上に腰を下ろす。
そうか、上手に笑えなかったこんぴーが、こんな上手に笑顔を使い分けられるようになったんだ。
上を向くことが苦手だったこんぴーが、こんな綺麗な横顔で空を見れられるようになったんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アイバ | 作成日時：2022年1月22日 21時
