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いつもよりも重い瞼とほのかに響く頭痛。
懐かしい匂いを体中に吸い込んで、
照史を起こさないようにそっと布団を出る。
俺なんかカウンターで寝かせとけばええのに、
わざわざベッドの上まで運んでくれたみたい。
当の本人は床で寝てるんやけどさ、
「ありがとな」
もう9時を回った時計を横目に、部屋を出る。
照史にメッセージを残そうとして開いた携帯には通知が滝のように連なっとった。
俺が設定したアラームもある。
「うっせ、」
遅れてしまったもんはしゃーない。
どうせ謝るなら大遅刻してやる。
そう心に決めるとびっくりするほど体が軽くなって、
"わからんこと"なんてもうどうでも良くなった。
ふと、何処からかきこえた笑い声。
「…ぁ、」
声の持ち主は高校か大学くらいの男の子。
照史の隣の部屋は空いとるはずやけど、
その部屋のドアに寄りかかってこっちを見とる。
赤「ん?」
「え、いや、っ、あの、」
赤「照史の友達?それとも彼氏?」
「友達…」
赤「そ、」
「君は?」
赤「…
人間、
名前はまだない。」
そう言った彼はニヤッと意地悪い笑いを洩らして部屋に入っていった。
"彼氏"というワードは、照史と親しい証拠。
俺やって大学入るまで教えてくれんかったことやもん。
誰や、あいつ。
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アイバ(プロフ) - 紗 彩さん» コメントありがとうございます( ; ; )見切り発車でどうなるか自分でもわかりませんがお楽しみください笑 (2020年12月23日 23時) (レス) id: b9676821e6 (このIDを非表示/違反報告)
紗 彩(プロフ) - 初めまして!このお話に惹き込まれて、思わず、コメントしてしまいました!!お話の続きがすごく気になって仕方ないです!!これからも応援しています!更新、頑張ってください!! (2020年12月21日 0時) (レス) id: db182e3ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アイバ | 作成日時:2020年12月17日 22時