狐少女は知っている (ページ9)

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立花さんのあいさつページ9

桜花side

立花「はじめまして､立花彩です｡｣

少し気取って立花さんは､そう切りだし､みんなを見まわしながら一気に言った｡

立花「これからよろしくお願いします｡｣
　「数の上杉クン､シャリの小塚クン､関わりを持ちたくない胡桃さん､女ったらしの黒木クン｡｣
　「それに人間とポストのちがいもわからない､いばり屋の若武クン｡｣

ワーオ､言ってくれるじゃん｡立花さん｡

反応は3つに分かれた｡

和典と和彦はプッと吹きだし､黒木はその目をキラリと光らせ､若武はムッとして立花さんを睨んだ｡

立花さんは､若武を睨み返した｡

若武「おい､立花｡｣

そう言いながら､若武は立花さんのほうに一歩踏みだそうとした｡

その肩を､黒木があわててつかんで止めた｡

黒木「やめなよ､若武｡おまえの負けだ｡｣

そうして黒木は､少しまぶしそうに目を細めて立花さんを見た｡

黒木「なかなかしゃれたあいさつだったよ､立花彩｡
　「さすが国語のエキスパートだ｡｣

立花さんは少しまごついた｡

『エキスパート』って言葉の意味が分からなかったのかな？

黒木「胡桃もなかなかのあいさつだったよ｡｣

あら､まさか私までほめられるとは...

黒木「君達の能力を認めるよ｡なかよくしようぜ｡｣
　「ただし｡｣

言いながら黒木は若武をふり返り､からかうように笑った｡