和典の弱点? ページ22
貴方side
若武「わかった。お前から借りてるもんは全部、返す。」
「返すから、頼むから、お願いだから、話の途中に口をはさむなっ」
大声でどなった若武は和彦を黙らせると、グルッとわたしたちを見まわした。
若武「とにかく、オレはやるぞ!」
「オレのマウンテン・バイクを盗んだ犯人をかならずつかまえて、取りもどす!!」
和典が少し皮肉げに笑った。
上杉「じゃ、かってにやれよ。オレは、おりる。」
若武の顔がすっと真剣になった。
メガネのむこうの和典の目も、もう笑ってない。
上杉「今週の三谷大塚のテストは、どうしても上位をキープしたいんだ。」
「総合だから次の正会員資格にいちばん影響する。勉強時間が必要だ。」
「おまえもそうしろよ。メンツより成績だ。こづかいはあきらめろ。じゃあな。」
そう言って和典は背を向け、わたしたちを残して行ってしまおうとした。
立花さんはオロオロして黒木を見た。
立花「止めないの?」
黒木は、ちょっと肩をすくめた。
黒木「上杉のことは、上杉の自由だからな。」
若武「上杉。」
お手並み拝見だよ、若武。
若武「おまえ、今週のテストに自信ないんだな。」
わぁ、イッヤミ〜
若武「へえ、知らなかったよ。おまえって『比』に弱いんだ。」
はやしたてるように言われて和典はムッとしたらしく、きゅっと口元に力を入れた。
若武は調子にのって言いつづけた。
若武「へえ!『数の上杉』の意外な弱点、発見だ。へえ!!」
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minase - こんにちわ水瀬/minaseさんすごく面白かったです!!!!!!!!!!!! (9月15日 8時) (レス) id: 2cb09aeba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水瀬-minase- | 作成日時:2021年5月1日 18時