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現実を見ろ! ページ20

貴方side

若武「ひでぇ…。」

原型をとどめないチェーンの様子に若武は顔をしかめた。

上杉「小塚、これ切ってみろよ。」

和典が言って、チェーンを和彦に渡した。

上杉「めいっぱい、引っぱってみろ。」

和彦はおずおずとそれをつかみながら、チラッと和典を見た。

小塚「もし切れても、オレは犯人じゃないぞ。」

本気で心配してる和彦を見て...

貴方「カワイイ。」

とボソッと言ってしまった。

若武「早くやれよ。」

若武はちょっとびっくりしたようだけど和彦に、いらだたしげに言った。

和彦は顔がまっ赤になるほど力をこめて、両手でチェーンを引っぱった。

けれども、それはビクともしなかったんだ

上杉「オッケー。」

和典が短く言って、レンズのむこうでその目を静かに光らせた。

上杉「小塚にも切れないってことは、かなりの強さだ。」
  「犯人の力は相当だな。普通の人間じゃないかもしれない。」

そういった後こっちを向いて

上杉「オーカ、引っ張ってみるか?」

と、聞いてきた。

でも

貴方「やだよ。やるわけないでしょ。」

と言うとおとなしくなった。

やっぱ和典だな

私が考えてる内に、和臣が、ジロッと立花をにらんだ。

若武「やっぱりゴリラだ。」

と、言ったが立花さんは、フンと鼻をならして言った。

立花「サスペンス小説じゃあるまいし。」

すると、和彦が、はっとしたように若武を見た。

小塚「若武、オレの本返せよ。先月貸しただろ『サスペンス傑作集』。」

もしかして若武、本気で小説と現実をごっちゃにしてたの?

私と立花さんの視線に気づいた和臣は、たちまちまっ赤になって横を向いた。

若武「ちょっと思いだしてただけだよ。」

黒木があきれたように言った。

黒木「小塚、今度はホームズでも貸してやれよ。若武センセの頭が冴えるようにさ。」

若武はくやしそうにクチャクチャッと髪をかき上げ、話をそらした。

若武「上杉、普通の人間じゃないっていったら誰なんだよ。プロレスラーとか?」

和彦が、目を輝かせて叫んだ。

小塚「きっとタイガー・マスクだっ!」

かわいい〜

上杉「やめろよ。」

でも和典がピシャリと言った。

上杉「たったこれだけの手がかりで犯人を見つけるのはとても無理だ。」
  「諦めて、盗難届でも出すんだな。もし保険がかけてあれば、それで新しいのが買えるだろ。」

そうそう、その通りだよ。

自業自得→←おかしいよ


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minase - こんにちわ水瀬/minaseさんすごく面白かったです!!!!!!!!!!!! (9月15日 8時) (レス) id: 2cb09aeba9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水瀬-minase- | 作成日時:2021年5月1日 18時

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