狐少女は知っている (ページ18)

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リサーチ開始！ページ18

貴方side

立花「胡桃さん｡｣
　「''人間ごとき''ってどういうこと？」

やっぱり聞かれてた

でも､今言うのもな～

チラッと和典の方を見ると和典は小さく首を振った｡

よし！

貴方「今は言わない｡」
　「後からわかるよ｡｣

とりあえず黙っていよう

貴方「さあ､リサーチ開始だよ！」
　「ね！''リーダー若武''」

若武「お､おお！」
　「行くぞ､諸君｡｣

諸君って...

まぁ､なんとかなったかな？

上杉「さすがだな､オーカ｡｣

貴方「まーね｡｣

そして階段を下りると和典が若武に聞いた｡

上杉「若武､チャリ､どこに置いたんだよ｡｣

若武は､和典のそばをすりぬけて玄関わきのドアに歩みよりながら言った｡

若武「こっちだ｡｣

それは秀明の西側に出るドアで､細通りをはさんだ向かい側には､パチンコ屋さんの裏口､となりはスナック。

わきには秀明の非常階段があって､その下にゴミ箱が３つ置いてある｡

若武は先を歩いて､マウンテン・バイクをおいたところまで､わたしたちを案内した｡

若武「このへん｡｣

若武が案内したのは､電柱のわきだった｡

若武「盗難防止用チェーンで､ここにがっちりしばりつけてたんだけどさ｡｣

ありゃま

若武は､すらりとした脚を上げ､バッシュのそこをグイッと電柱に押しつけた｡

若武「チェーンごとやられたんだ｡｣

ん？あれって

私と和典が同時に叫んだ｡

『若武、その足どけろっ！』

私たちの声に､若武は反射的に飛びのいて､自分の靴の裏をのぞきこんだ｡

若武「なんだよ｡｣

和典はそれには答えず電柱に歩みよると､表面をこすったり､あたりのアスファルトの上をなでたりして言った｡

上杉「盗難防止用のチェーンのビニールコーティングは､黄色だよな｡｣

若武が､びっくりしたように顔を上げた｡

若武「どうしてわかった？ここに来る途中で､新しいのを買ったばかりだぜ｡｣

私と和典は､その質問も無視した｡

貴方「鍵のタイプは？」

若武も､真剣な口調で答えた。

若武「ダイアル錠｡｣

すかさず和典がつっこむ。

上杉「何連？」

和臣が答える。

若武「６連｡｣

和典がわたしを見て言った｡

上杉「そりゃおかしいな｡な､オーカ｡｣