2話 ky ページ3
「ねえ、キヨくん
本当にツイートして良かったの?」
心配そうにこちらを見つめる彼女の名前はA。なまら可愛い俺のヨメ。
俺達ふたりは、リビングにあるL字型の大きなソファでくつろぎながら 先程の結婚報告ツイートに続くリプライを見ている。
「だって…やっぱり悲しんでる子が多いんだもん…」
「心配すんな、なんかあったら俺が守ってやっから」
スクロールする度、徐々に暗くなっていくAの顔。
「今どんな気持ち?」
モゾモゾと俺の腰に抱きつくAの頭を撫でながら聞いてみる。
「ずっと秘密にされてたから嬉しいって気持ち」
「うん」
「炎上して叩かれるの怖いなって気持ち」
「うん」
「わかってたけど、悲しむ人のツイート見て辛い気持ち」
「うん」
「でも祝ってくれる人たくさん居て、キヨくんは幸せ者だなって思って私も幸せな気持ち」
「…おう」
ぎゅ、と腰に回された腕が強くなった。
可愛い。
「こんな事で幸せなんて言ってたら、この先持たねえぞ」
少し笑いながらそう言ってみると
「キヨくんは、スーパーダーリンだもんね」
「…っ!」
顔を上げて、ふにゃっと笑うAに思わずドキッとした
先週籍を入れたとはいえ、
こいつと付き合って早数年。
未だ付き合いたてのようにドキドキする。
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作者名:妃姫 | 作成日時:2020年8月25日 11時