56話 さよなら ページ27
『ハァハァハァッ!!』
私は逃げた。
走って走って走って...
『わっ!!』
ドテッ
『紅...?』
「お?誰だ?」
『誰...?』
「ってAじゃねぇの。」
『ジョーカーじゃん...』
ジョーカー「どったの?ボロボロじゃねえか」
『うっさい...』
ジョーカー「やっぱあれはおめぇじゃねぇのな。」
『やっぱ戦うしかないのね。』
ジョーカー「戦えるのかよ?」
『中隊長、なめんじゃないわよ。』
ジョーカー「ふーん。」
『疑ってる顔だ。』
ジョーカー「ちげぇって!」
『殴るわよ?』
ジョーカー「やめろ!」
『ジョークよジョーク。』
ジョーカー「お前のジョークはジョークじゃねぇよ...」
..................
『爆煙!』
ボゥッ
紅「ゲホッゲホッなんだっ!!」
『紅…』
紅「あ??どういうことだ…?なんでAが2人いる…?」
「違う。あれは偽物!」
『うるせぇ。こっちがほんもんだ。』
「やめて…!私は戦いたくない!貴方を傷つけられない!」
『なんと言おうとぶちのめす。強いほうが強い。どっちも本物なら正々堂々戦おうか。』
「!!」
『神技炎蓮。』
紅のそばから離れろ!!
穢れるわけにはいかないんだ。
『私だってあんたのみたいのの方が可愛くて女の子っぽくて羨ましいよ。私は…主役にはなれそうにないからさ。だからさ』
ニコッ
『悪魔くらいにはならせてよ』
グサッ
「あ……あぁ」
『私の勝ち。』
紅の隣にいたい気持ちは誰にも負けるわけない。わかるわけない。
それでも。それでも
ずっと。どんなときだって。
貴方のことは忘れられないの。
『紅。ただいま。』
ギュッ
紅「気づいてやれなくてすまん。探さなくてすまん。助けてやれなくてすまん。暗闇から…引っ張り出せなくて…すまん。」
『いいよ。大丈夫。私はここにいるから。』
紅「おう。有難う。好きでいてくれて。」
················
カーンカーンカーン
「焔ビトだー!!!」
紅「誰だ。」
「菜々が…」
紅「……Aお前の友達が燃えちまったぞ…。」
〜〜〜〜〜〜
拝啓 紅丸をはじめ、愛おしい貴方達へ
これ読む頃には私はいないでしょう。
お元気でしょうか?
私は多分元気ですよ。
貴方が思う以上に。
なんか書いてると思い出が込み上げてくるわ。
最初。出会ったとき。赤色の美しい目で私をじっと見てから、私の目が宝石みたいだと言ってくれて有難う。
今から思い出を振り返ってみようと思います。
お礼も言えてないからさ。
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琥珀 - 檸檬さん、初めまして、 続きが気になるので、更新楽しみにしてます。 (2020年11月1日 10時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
黒(プロフ) - 続きほしー (2020年7月22日 16時) (レス) id: f0b82b371d (このIDを非表示/違反報告)
色刃 - 続きめっちゃ気になるー (2020年6月14日 15時) (レス) id: aea2b65311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:檸檬 | 作成日時:2020年5月17日 6時