３）好きって言って -O.S- (ページ20)

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92.見たくない状況ページ20

智「ごめんって…。泣くなよ…」

志歩さんと目線を合わすために少ししゃがんで
申し訳無さそうに、愛おしそうに志歩さんを見つめる。

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志歩「…じゃあ、…ちゅーして」

泣きそうなうるうるな瞳で大野さんを見つめて、大野さんの服を両手できゅっと握る。

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智「、はっ？！なんでそうなるんだよ」

志歩「私のこと好きならしてよっ…」

智「お前Aちゃんいるの分かってる？」

さっきから私なんて一切見ない志歩さん。

大野さんのそんな言葉も無視して、

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ちゅっ……

と、大野さんの掴んでいた服をグイッと引き寄せて
私の目の前で２人の唇が重なった。

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智「っ…、ちょっ…ﾝ…」

志歩さんを引き離そうとする大野さんの首に両腕を回して、ちゅぅ…と吸い付くようなキスをする志歩さん。

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私はただ呆然と２人がキスをしているのを見ていた。

正確に言えば、見ていたというより

私には刺激が強すぎて、ただただショックで立ち尽くすしかなかった。