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85.略奪しちゃえば？ ページ13
休み時間の教室で言い合ってる私達をチラチラ見る人達。
奈々はそんな事には目もくれずに大きな声で私に話続ける。
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奈々「私はAに幸せになってほしいの！…もう、ツラい思いはしてほしくないの」
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その言葉を聞いて泣きそうになった。
いつだって奈々は私の事を第一に考えてくれる。
友達思いの優しい子…。
私には勿体無いくらい。
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「…ありがと」
奈々「…私は、Aが幸せになるんなら何だっていいの。ただ…今のこの状況は私は応援したくない」
「……うん。ありがと、奈々」
こんなに私の事を真剣に考えてくれる友達がいるだけで、私はもう幸せ者だよ。
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奈々「だからさ…、頑張ってみたら？」
「……でも、大野さんには彼女が…」
奈々「略奪しちゃえばいいじゃん」
「略奪…って…そんな簡単に…」
奈々「何か理由でも作ってデートに誘いなよ」
……デー、ト…。
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「っいや！無理無理！絶対に無理！」
奈々「あ、ほら！私ももうすぐ誕生日だし！プレゼント買ってきてよ！」
「や…、それは…」
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弱気な私にだんだん腹が立ってきた奈々が、机をバンッ！と叩いて立ち上がった。
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作者名：な り き | 作成日時：2017年8月18日 17時
