52.焦ってない！ ページ20
渡り廊下に連れて来られる。
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翔「で？大野さんとはどうゆう関係なんですか？」
腕を組んで壁にもたれ掛かって私を斜めに見る。
いや…だからなんで私が怒られてるの…？
「…私のお父さんが、小５の時に死んじゃった時に」
翔「は？待て待て。…お前の父ちゃん死んだの？」
翔くんには言ってなかったから驚くのも無理はない。
翔くんと遊んでた時はまだお父さん生きてたもん。
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「うん。それでね…」
翔「なんで親父さんが亡くなったこと、俺に言ってくんなかったの？」
凭れてた体勢を戻して真剣な表情で私を見る翔くん。
「……特に理由は…」
なんか…、申し訳なかったかな…。
翔「…まぁいいわ。そんで？」
「あ、…それで私を引取ってくれたのが大野さんなの」
大野さんの説明は終わったから教室に戻りたいのに、翔くんが私をジッと見てくる。
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「……何？」
翔「…お前その大野って奴が好きなの？」
「、違う違うっ！奈々がデタラメ言っただけ！」
何回も同じこと聞かれるからもう教室に戻ろうと思ったら、翔くんが戻ろうとした私の腕を掴んだ。
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「っ…、何っ」
翔「じゃあお前なんでそんな焦ってんだよ」
私を睨むかの様に見る。
……私が？焦ってる？
「焦ってないよ」
翔「焦ってるじゃん」
「焦ってない！」
翔「焦ってる」
「〜っ！もう翔くんしつこいっ！」
焦ってる焦ってるうるさい翔くんに腹が立って、翔くんに掴まれてた腕を振り解いて走って教室に戻った。
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作者名：な り き | 作成日時：2017年8月7日 14時
