人生レスタース【 wrw.rd 】 (ページ10)

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夢主 × 体育祭ページ10

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「

ーー私たちの住む× × × は、魔術や魔力と言ったものを使う【魔術・魔力については×ページ】。所謂ファンタジックと分類されるものだが、文化祭、体育祭、修学旅行等は至って"純人間的"であり、魔法は基本授業外で使わないとされる。

ーー人間とは脆く、強欲なものであって、自身を強く見せるため、欲を果たすために魔法を生み出したとされる。-諸説有

」

ー入学して2週間程経った頃。クラレ先生の研究室(ラボ)にはあれから行っていないし、ゾム先輩との接点も丸っ切り無し。強いて変わったといえばショッピくんが私に対して少しの警戒の眼差しを向けてくるくらい。

ー慣れっこだから、もう慣れた。名ばかり聞いて媚びを売りに来て、すぐに離れられると言うのは、いつでも消えないとまた痛感した。慣れたとは言ったが悲しく無いとは言ってない。

ーまぁ、授業中に呑気にそんな事を考えられるくらいには余裕もあるが。

『 …純人間』

ー教科書で習う純人間とは、魔法を使うことが出来ない人間を指し、人並みの魔力や魔術に対しても圧倒的に差のある【言わば落ち零れ】の事。

ー然し国では希少価値があるらしく、国内で純人間に魔法を植え付ける人体実験も進められている事も有り、少しずつ純人間に対する考え方は変わっている。まあ、純人間には精神的に特徴が見られているらしく、噂では寛大な心を持つらしい。因みに国家機密らしく詳しいことはわかっていない。興味も関心も糞ほど無いのは勿論のことだが、一応しっかりノートに綴っていく。

ー滅多に習わない、いや、習う事の出来ない純人間の授業。いつ何処でためになるか分からない。

「此処まで。では学級委員、次を進めてください。」

「はい、…体育祭まで、残り1ヶ月を切りました。自身のチームを確認後、リレーや障害物競走等の担当を決めていきたいと思います。」

ー何故普段教わらない純人間を習ったか。答えは単純で、至って明確だ。

ーこの学校の体育祭は、他とは少し違う。魔力も魔術も持たない純人間(落ち零れ)が点を稼ぐ場所。我々高校内には珍しくも【 1つだけ】ある。

ー察しのいい方なら気付いたであろう。そう、それが体育祭なのだ。