人生レスタース【 wrw.rd 】 (ページ11)

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ーまぁ、言うて高校生。幾ら華のJＫと言えども学生の本分は勉強なのだ。内申点やら魔法学、純人間式勉学も有る上先生からの信頼も成績に入る。落ちこぼれと化した純人間からすれば体育祭では死ぬ気で点を稼ぐだろう。嗚呼、可哀想以外何も言えない。落ちこぼれの為なんかに学校１つを動かすほど生徒会長がそんなに他者思いかと聞かれれば、肯定出来ないな。

ー黒板に学級委員長が体育祭の担当競技の希望をすらすらと書いていく。私は無難にリレー辺りを狙う。あんまり目立ちたくないと言うか、目立てないと言うか。

「次、ショッピさん。」

「あぁ、えー、障害物で。」

ーショッピくんの一言で、クラスの女子の目が光った気がする。障害物、凄い人気になりそう。やっぱり何処もかしこも顔重視なんだと改めて感じたが、ショッピくんの余裕そうな様子を見れば何か策でも有るのだろう。

ーーやはり彼も生徒会だ。頭の回転が速くて何処か冷たい目が何時も前をじっくり見ている。あの時、【彼(ショッピくん) 】が居れば、何か変わったのだろうか。…辞めだ、辞め。

「 …はい、ジュアンさん。」

『紅白対抗リレーで。』

ーあ行からさ行の間と考えれば比較的人数の多い対抗リレー。生徒会役員兼イケメンのショッピくんとは希望が違ったので思ったよりかはリレー希望者が少なくなるだろう。争いは出来るだけ起こしたくないのでラッキー。

ー少しだけ浮かれて来て、顔が緩みそうになった時。まさかのショッピくんが、ひそ、と声をかけて来た。

「対抗出るんすか。意外っすね。」

『 …ショッピくんこそ障害物なんて珍しいですね。』

「あぁ、えーまぁ」

『 …何をするのかは大体想像ついてますよ。』

ー彼の事だ。自分が人気なのを把握した上であまり人が入らない障害物を自らが入り、人数が規定を超えたら自身が身を引くと言う胸糞悪いやり方。

ー彼らしいと言えば彼らしいのだが、これをファンでも何でもない人間がされると腹が立つだろう。幸いにもこのクラスの女子は彼に少なからず何かしらの情は持っている。愛情、友情、…ああ、敵情。

ーそうこう考えていると予想通り、障害物の希望者が規定人数を超えていた。希望者が1人だけ抜ければぴったりの人数と言うことまでもを彼は計画に入れていたと感じれば、つくづく計算高い男だと口から嘲笑う声が出そうになる。

ー隣の席の彼の頬は、何故か緩んでいた。