ねぇ、 ページ7
家に着いたのは、もう18時を過ぎていた。
…やっぱり、なるせは居なかった。
着信も、…とスマホを取り出す。
あれ、つかない。電源オフにしてたっけ。
家にあがって、机近くの充電器にスマホを挿す。
…ようやく起動した。
着信が入っていたみたいだ。
見覚えがない、番号。
なるせの番号じゃない。
電話帳にも入ってない。
…じゃあ、誰だろう。
おそるおそる、折り返し電話をしてみる。
プルルルルルル、そんな無機質な音が、嫌にまとわりついてくる。
「はい、こちら西城病院ですが。」
え、。
「病院」
その一言に、私の頭は一瞬回転をやめたようだ。
『すみません、先程、そちらからお電話頂いたのですが…』
ようやく、紡いだ言葉。
電話の先のお姉さんも、慣れたものなのか
「確認してみます。少々お待ちください。」
と、保留の音楽が流れ始めた。
星に願いを、なんてありきたりで単調なメロディに願っているのは、なるせちゃんが無事であること。
病院から電話がかかってきている、ということはなるせちゃんに何かあったのかもしれない。
ぐるぐる、ぐるぐる、なるせちゃんのことだけが頭を埋め尽くしている。
ぷつん、とメロディが途切れた。
「成瀬さんのお連れの方でしょうか。」
さっきの旋律のように、短調な女の人の声。
『はい、』
それと反対に、震えている私の声。
「成瀬さんが、こちらの病院に搬送されました。申し訳ございませんが、今から来ていただくことは可能でしょうか。」
なるせが、搬送された。
短い言葉だけなのに、否応なく突き付けられた現実。
『すぐに向かいます、』
それだけ言って電話を切り、スマホと財布だけを持って駆け出した。
終わり
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Ｎｏi - う、嘘だよね！Nprseちゃんが… (2020年6月11日 10時) (
レス) id: b0d47f7052 (このIDを非表示/違反報告)
Ｎｏi - う、嘘だよね！Nprseちゃんが… (2020年6月11日 10時) (レス) id: b0d47f7052 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - nqrseちゃん…もしかして(´；ω；`)あぁぁあ考えたく無い(( (2019年5月2日 21時) (レス) id: cd5b3b3e38 (このIDを非表示/違反報告)
てぃな - 続きが気になります！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年2月8日 9時) (レス) id: 18ebb3f32a (このIDを非表示/違反報告)
雫 - とても面白いかったです！続きが気になるので更新頑張ってください！ (2019年1月8日 16時) (レス) id: 52b2f1d4d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sen_re: | 作成日時：2018年11月18日 0時
