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私は物語において、脇役である。
いつだって、ヒロインはあの子で、私はその側で、その姿を見ることしかできない。
会う皆が言う。
「双子なのに、あんなに違うんだね。」
「妹の方、可哀想...。」
いつだって、褒められるのは優愛で。
勉強ができなくたって、それは彼女の武器になる。何においても、ヒロイン。
「A、髪、結んで〜。」
ルンルンと櫛と可愛いゴムを持って、私に近寄る。そして、私の座っている椅子の下に体育座りした。
その仕草は女の子で可愛い。この、ふわふわの髪も、嬉しくて緩める口角も全てが私を苦しめる。
「はい、できた。」
「ありがとう!やっぱりAはすごいよ!」
こんなに優しくて、明るくて、可愛いのだからヒロインになって当たり前。本当は私もそうすれば良いのだけれど、そんなこと小学生ではもう出来ないほど、堕ちていた。
綺麗な彼女の隣にいて、顔を比べられたくないから前髪を伸ばした。
比べられないように、目立つのをやめた。
脇役は脇役らしく。
「よし、A行こっか!」
いってきます、と言って、家を出た。出ると、すぐにいつもの8人。いつも、その8人と優愛と私で登校しているけど、私は優愛のおまけ。
9人で盛り上がって、私は置いてきぼり。
ほんとは、私だって愛されたい。
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みかん(プロフ) - 急に失礼します!めっちゃ続き気になります!!楽しみに待ってます!! (2022年1月7日 1時) (レス) @page21 id: 3e49513536 (このIDを非表示/違反報告)
さーす(プロフ) - ちょこさん» すみません!!頑張ります、! (2019年9月7日 22時) (レス) id: 41e6bf832c (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 終わってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます! (2019年8月31日 19時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
Iwntodidet - シリアス好き (2019年6月8日 20時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
さーす(プロフ) - やのさん» シリアスも甘いのも好きで..wありがとうございます!更新、頑張りたいと思います! (2019年4月16日 17時) (レス) id: 458cfdd516 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サース | 作成日時:2019年3月26日 20時