炭酸ぬけて15日 ページ17
そんな日がずっと続いた。未だ慣れない視線に嫌悪感を感じ、一日を過ごす。
昼休みのチャイムがなり、皆、昼食の準備をしていた。私も食べようと、リュックから弁当を取りだし、食べる体制に入った。
「ねえ、(名字)。来て。」
園田さんとその取り巻きだった。もう、これからされることなんて分かりきっている。でも、やっぱり、いくら嘘で塗り固めたって、人から蔑まれ、疎まれるのは辛い。
「今いく。」
私は半分辛く、半分強がった、そんな曖昧な気持ちだった。
ーーーーーー
いくらなんでも可笑しい。彼女の机には開けてすらないお弁当。授業が始まる5分前なのに参考書も用意されていない。
Aはいつも、早めに準備をしていた。ちょ
っと不安だった。いや、かなり不安だ。
すると、教室に何人かのカースト上位の女子が入ってきた。それも、笑いながら。押さえる気すらなくて、単に面白い笑いかたじゃない。
誰かをバカにするような、そんな笑いかた。
そのときハッとした。
あと少しで授業が始まるというのに、俺は時間なんて気にしずに走り出した。
人が少なくなってきた廊下を走ると、トイレがあった。こんなベタで、幼稚なこと、しないだろう。何て思いつつ、念の為、トイレ前に行った。
そこには、濡れたAがいた。床にへたりこんで、うつ向いていた。
水滴が零れ、水溜まりに落ちる音だけが響いていた。
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藍花(プロフ) - こんな旨を締め付けられるほど感情が揺さぶられる小説は多分初めてであったと思いますっ!!切なすぎっ!涙腺かたい私でもこれは泣くよっ(泣き)最高の小説ですね! (2022年9月26日 20時) (レス) @page13 id: 0ca6d56674 (このIDを非表示/違反報告)
さーす(プロフ) - 嬉しいお言葉ありがとうございます!励みになります! (2019年3月31日 22時) (レス) id: 458cfdd516 (このIDを非表示/違反報告)
starlight - この作品伸びないかなぁ、。表現力も高いし。この作品好きです! (2019年3月28日 23時) (レス) id: 7d8f4de5df (このIDを非表示/違反報告)
さーす(プロフ) - ありがとうございました!グダグダかな?と思っていたのですが、自信が少しつきました!励みになります! (2019年3月17日 23時) (レス) id: 458cfdd516 (このIDを非表示/違反報告)
リート(プロフ) - すごく良かったです!個人的に学園ものが好きなので、ソーダみたいな微炭酸が一つ一つ表現されてて……!語彙力がないのできちんとした感想が書けませんが頑張ってください! (2019年3月17日 16時) (レス) id: 0a8d7846e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サース | 作成日時:2018年10月25日 20時