【 n.p.l 】青藍の星屑に【 3 】 (ページ10)

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「……！！！」

勢いよく目が覚めた感覚。体は汗で濡れていた。
ハァ、ハァとゆっくりと息を整えながら、どこからどこが夢だったか思い返していた。
そうしてる間に自分が今見知らぬベットの上で見知らぬ場所にいることに気がつく。

「あ、目が覚めた？」

三谷さんが優しい笑顔で私のいるベッドに近づいてくる。

「あの………こ…は…？」

自分の声は掠れていて、言葉のところどころが消えかかっていた。

「無理しなくていいよ、Aさん熱あるみたいだし。」

熱…？
思うにどうやら私はあの時熱で倒れてしまったらしい。

「ここは俺の家だよ。距離もそう遠くなかったからおぶって来た。」

そんな…。
申し訳なくて早く帰ろうとしたがこの体調で帰ろうとするなんてより迷惑をかけてしまうに違いない。ここは大人しく休んでおくべきだ。
折角のデートだったのに私は彼に申し訳ないことをしてしまった。自分の体調の管理不足だ。

「落ち込むことはないよ。またデートいこう、ね？」

そういって大人な彼は私の頭を優しく撫でてくれる。
でも、私は視線の先のものに彼の暖かい手にも素直に喜べないでいた。