信じているから、わかっているから ページ46
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乙骨「僕は、Aさんを信じてるよ。」
これは出会ってからたった数週間の出来事。
それでも乙骨憂太とAの間には、
切れない関係が出来上がっていた。
五条悟とは違う、愛情がそこにはあった。
乙骨「だから一緒に帰ろうね、高専に。」
『…』
乙骨は、いつも通りの優しい笑顔をしている。
学校が終わって、皆で寮に帰るとき、
“Aさんも一緒に帰ろう”と言っていた、
あのときの笑顔と一緒だった。
『そうだな………』
Aは小さくそう言い、乙骨に近づいた。
最期に、抱きしめるつもりだった。
でも、Aは抱き締めずに刀を握る乙骨の手を取る。
『…死ぬなよ、乙骨。』
この言動が何を示すのか、乙骨はわかっていた。
乙骨「うん。大丈夫だよ。」
乙骨は手をゆっくりと離し、走り出す二人を見送る。
信じているからこそ、できた行動だった。
乙骨が振り返れば、
今にも呪力を爆発さそうな蟲女と天狗が目に入った。
蟲女「行かせないわよ!!!」
天狗「待て!!!!」
大量に蠢く蟲と、天狗が猛スピードで襲いかかる。
乙骨は指輪を握った。
「……里香ちゃん」
「「なぁに?」」
「また、一緒に戦ってほしいんだ。」
「「いいよ」」
刀を構えていない乙骨に襲いかかる、蟲と天狗。
蟲女は笑った。
蟲女「(…夏油を殺すほどの乙骨憂太といえど、折本里香を解呪した後だ。仮に、再度折本里香がいたとしても、前ほど強くはないはず。)」
天狗は御三家、加茂家の人間であり、
呪力を持つことして生まれたが、赤血操術が使えなかった。
幼い頃に縁を切り、孤独と戦いながら一人で生きて、
心の底から呪術師を呪っていた。
だから、呪詛師となった。
蟲女は元々高専出身で九十九由基の先輩だった。
しかし、仲間を失い、九十九由基に立場を取られ、
自分が呪術師になる理由がわからなくなり、呪術師をやめた。
その後、非術師としての幸せを手に入れたが、
呪術師によってその幸せを奪われた。
蟲女「(…乙骨憂太、私達を舐め過ぎなのよ…!)」
九十九由基よりは劣るといえど、高専の入学時点で準1級。
つまり蟲女はエリートの呪術師になるはずだった。
__バァァァンッ
乙骨を包む呪いたちは、
凄まじい音を立てて爆発した。
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弓月有無%(プロフ) - 初コメ失礼致します!オリジナルが多くある筈ですのに、凄く面白かったです。感涙しましたし本当に考えられていてすごかったです!!続編も続けて楽しませて頂きます!! (3月6日 18時) (レス) @page50 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - 柚さん» はじめまして。お褒めの言葉をいただけて、とても嬉しいです。かなり不定期な更新となっていますが、これからも読んでいただけると幸いでございます。これからもよろしくおねがいします🙇♀️ (2022年4月14日 23時) (レス) id: 201e0a3aec (このIDを非表示/違反報告)
柚 - はじめまして!とても作品が面白かったので、今までで1番読み入ってしまいました!出来れば小説としてお金を払って読みたいぐらいです笑お話の細かい所まで考えられていて本当に凄いと思います..!作品を作るのは大変だと思いますがこれからも楽しみにして応援してます (2022年4月13日 23時) (レス) @page47 id: 05cc864757 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - ゆゆさん» ご指摘していただいた上に、このお話へのお褒めの言葉とお気遣い、本当にありがとうございます🙇♀️!歌姫先生の年齢は完全に私のミスですので、修正いたします。大変失礼いたしました。 (2022年4月4日 0時) (レス) id: da97561712 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - ↓作者様にお願いがあるのですが,下のコメントを見た後は「ゆゆ」と言う名前でコメントされている二つのコメントを消して欲しいです。このような神作にこんなコメントを残したくありませんので,よろしくお願いします! (2022年4月3日 22時) (レス) id: 05967b49de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:。 | 作成日時:2022年2月14日 21時