呪霊ではない ページ37
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夜蛾正道
五条「意味がわからない。
六眼で見ても、触ってみても、奴は呪霊だ。
間違いない。」
夜蛾「ちがう」
五条「…」
夜蛾「あの子は呪霊に限りなく近い、人間だ。」
彼女は、やってのけた。
夜蛾「生き返りたいと願った呪いが具現化し、彼女が呪霊になったというわけではない。……生き返る理由は、やつの術式だった。」
俺が言った通り、
呪骸は一度死んだが、
再度生き返った。
やはり呪力の挙動は、ほとんど私の術式と同じだった。
何点か不明瞭な部分はあるが、
生き返る理由は彼女の術式で間違いないだろう。
夜蛾「私が呪骸を作るメカニズムと同じ。
詳しいことは話せないが、
彼女は自らを呪力を持って複製する。」
五条「…」
夜蛾「つまり呪力で肉体操作をしているから、
悟の六道が奴を呪霊だと判断してもおかしくはない。」
彼女は呪霊に限りなく近い人間だという表現が適切だと思う。
だが、
夜蛾「彼女は呪霊ではない。これは断言する。」
そういうと、悟はガクンっと顔を落とした。
五条「……じゃあ俺は……
ずっと、呪霊じゃねぇ奴を何度も…何度も…
殺してきたってわけかよ…」
悟はやり場のない感情を押し殺していた。
それも無理はない。
夜蛾「…悟、すまなかった。」
五条「…………それは学長が謝ることでもないでしょ…。
誰もわからなかったことだ。初めから奴の話を聞いて、高専に連れてくればよかったんだ」
夏油のことは言えなかった。
……いや、言うべきではないと私は判断した。
七海「ですが、夜蛾学長。
彼女には既に“殺石”という術式を持っているはずです」
夜蛾「…そうだ。そこだけがわからない。」
ただ、彼女が持つもう1つの術式“殺石”がわからない。
実際に見せてもらったが、
確かに彼女の呪力で構成された術式だった。
夜蛾「もしかすると、
今回の京都の件に関わっている可能性もある。」
本来術式というものは、基本的に生まれながらに体に刻み込まれているもの。似た術式であれば複数の術式を得ることは考えられるが、あれほどの威力で、性質のかけ離れている2つの術式を使えるというのはありえるのだろうか。
夜蛾「……悟、」
五条「…」
夜蛾「Aに必要のない死をさせるな。」
あのタイプは恐らく自己犠牲を厭わない。
夜蛾「誰一人欠けることなく、帰ってこい。」
生き急いで、死に急ぐ→←悪魔の証明と人間の証明 ※本誌内容含みます
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弓月有無％(プロフ) - 初コメ失礼致します！オリジナルが多くある筈ですのに、凄く面白かったです。感涙しましたし本当に考えられていてすごかったです！！続編も続けて楽しませて頂きます！！ (3月6日 18時) (
レス) @page50 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - 柚さん» はじめまして。お褒めの言葉をいただけて、とても嬉しいです。かなり不定期な更新となっていますが、これからも読んでいただけると幸いでございます。これからもよろしくおねがいします🙇♀️ (2022年4月14日 23時) (レス) id: 201e0a3aec (このIDを非表示/違反報告)
柚 - はじめまして！とても作品が面白かったので、今までで1番読み入ってしまいました！出来れば小説としてお金を払って読みたいぐらいです笑お話の細かい所まで考えられていて本当に凄いと思います..！作品を作るのは大変だと思いますがこれからも楽しみにして応援してます (2022年4月13日 23時) (レス) @page47 id: 05cc864757 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - ゆゆさん» ご指摘していただいた上に、このお話へのお褒めの言葉とお気遣い、本当にありがとうございます🙇♀️！歌姫先生の年齢は完全に私のミスですので、修正いたします。大変失礼いたしました。 (2022年4月4日 0時) (レス) id: da97561712 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - ↓作者様にお願いがあるのですが，下のコメントを見た後は「ゆゆ」と言う名前でコメントされている二つのコメントを消して欲しいです。このような神作にこんなコメントを残したくありませんので，よろしくお願いします！ (2022年4月3日 22時) (レス) id: 05967b49de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：。 | 作成日時：2022年2月14日 21時
