二度目の奇襲 ページ20
．
乙骨「1秒の領域展開って…」
『領域展開できる人は全員できるよ。
強制的に展開スピードを早めて、すぐに閉じればいいだけの話。もしかしたら展開している途中で閉じようとすれば、
もっと短くできるかもしれない。』
五条「…」
『…でもあんまりオススメしない。
ただでさえ領域展開の呪力の消費がすごいのに、
付加価値をつけようと思ったらさらに呪力がいるからね。』
おかげで私はぐーすか寝てしまったわけだ。
術式の性質や強さに比例して呪力が必要になる。
領域展開も同様。
それに付加価値をつけるとなると、
指数的に呪力は必要になってくる。
五条「そんな領域展開持ってて、
俺に使ったことないよな。」
『…使う暇さえなかったじゃん』
これは嘘。
……本当は使おうと思えば使えた。
『…それに使ったところで勝てないし』
でもこれは本当。
使ったところで五条悟の動きを止めれるだけで、
どうせ殺せるほどの力量が私にはない。
乙骨「Aさんって本当に強いなって改めて実感した。
…すごいや、ほんとうに。」
『…』
五条と私の微妙な空気を読まずに、
素直に呪霊もどきの私を褒める。
ある意味良かった。
よかった、乙骨がいて。
"
「「！！！！」」
五条「車外に出ろ！！」
「ひょえっ！」
五条に抱えられた補助監督。
私と乙骨はそれぞれ扉から出た。
その瞬間に、おぞましいほどの虫が車を飲み込んだ。
山を走っていた道中での奇襲だった。
町中でなかったことは不幸中の幸い。
乙骨「耳、呪力で守ってください！」
叫んだ乙骨がぽわんっと拡声器を取り出した。
『！』
そこには狗巻家の紋章が。
乙骨「=============爆ぜろ===============」
その瞬間に、
ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞｯ!!!!と、
虫は爆発して消えていった。
灰となり、火の粉となる。
「私の息子たちは、未だ死んじゃいませんよ」
その燃えた車の向こう側から、
青いドレスを身にまとった三十路すぎの女性が
こちらを見ていた。
いや、ドレスじゃない。
よく見てみるとおびただしい数の虫が蠢いているだけだった。
「ひぃっ…」と、思わず補助監督さんが口元を抑えた。
五条「そっち側の呪詛師は、趣味の悪い奴等が多そうだ。」
蟲女「あら心外ね。
でも虫は裏切らないわよ、人間と違って。」
嘲笑うかのように、奴は私を見ていた。
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弓月有無％(プロフ) - 初コメ失礼致します！オリジナルが多くある筈ですのに、凄く面白かったです。感涙しましたし本当に考えられていてすごかったです！！続編も続けて楽しませて頂きます！！ (3月6日 18時) (
レス) @page50 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - 柚さん» はじめまして。お褒めの言葉をいただけて、とても嬉しいです。かなり不定期な更新となっていますが、これからも読んでいただけると幸いでございます。これからもよろしくおねがいします🙇♀️ (2022年4月14日 23時) (レス) id: 201e0a3aec (このIDを非表示/違反報告)
柚 - はじめまして！とても作品が面白かったので、今までで1番読み入ってしまいました！出来れば小説としてお金を払って読みたいぐらいです笑お話の細かい所まで考えられていて本当に凄いと思います..！作品を作るのは大変だと思いますがこれからも楽しみにして応援してます (2022年4月13日 23時) (レス) @page47 id: 05cc864757 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - ゆゆさん» ご指摘していただいた上に、このお話へのお褒めの言葉とお気遣い、本当にありがとうございます🙇♀️！歌姫先生の年齢は完全に私のミスですので、修正いたします。大変失礼いたしました。 (2022年4月4日 0時) (レス) id: da97561712 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - ↓作者様にお願いがあるのですが，下のコメントを見た後は「ゆゆ」と言う名前でコメントされている二つのコメントを消して欲しいです。このような神作にこんなコメントを残したくありませんので，よろしくお願いします！ (2022年4月3日 22時) (レス) id: 05967b49de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：。 | 作成日時：2022年2月14日 21時
