私を殺す方法 ページ27
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たった数十秒の沈黙は、とても長く感じた。
五条「…」
一触即発。
緑青の宝石のような目で、私を見ていた。
その目は私のことをどう映してるのだろう。
五条「……」
『…』
元は人間だったと話せば、五条はどう思うんだろう。
乙骨のように悲しんでくれるだろうか。
五条「…」
でも話したところで何も変わりはしない。
じゃあ、なぜ乙骨に喋ったのか。
それは私自身もあまりわからない。
『…』
五条「呪霊ごときが調子に乗るなよ?
時が来たら、二度と生き返らないようにお前を殺す。」
本当は今すぐにでも殺したいんだろう。
でも、今私を殺せば乙骨や2年が何を言い出すかわからない。
せっかく築き上げた関係性を無下にはできないから____
五条「…」
______________いいや、違う。
『…』
私は、何回も殺されてきたから奴の殺気を知っている。
だからこそ、わかる。
今の五条は、本気で私を殺そうとは思っていない。
『………五条、』
五条「…」
『…私は死ぬのが怖くて、お前の言うことを聞いてる。
だけど、二度と生き返らずに済む方法があるなら、
…………今すぐにでも殺してほしい。』
そういうと、五条の目は揺れた。
意外と五条は人間臭い。
五条「…」
私の顎を掴んでいた五条の片手が首に触れ、
軽く私の気道を絞める。
五条「……」
でも、五条はすぐに手を離した。
五条「…ねぇよ」
『……』
五条「…お前が生き返らないように殺せる方法なんか、ねぇよ」
…わかってるよ。
自分でかけた呪いは自分で解呪するしかないことぐらい。
『残念。最強の五条悟に期待してたのに。』
だけど、私は五条に対して嫌味をいう。
こういえばきっと五条を苦しめるだろうと思ったから。
五条「…」
でも、五条は言い返してこなかった。
だから、さらに言うのはやめた。
『……ねぇ…こんなことを話すために
ここに呼んだわけじゃないでしょ?』
乙骨や真希、棘、パンダはともかく、
五条悟には私自身のことをあまり干渉されたくない。
できることならこれからもずっと除霊対象の呪霊という認識でいてほしい。
五条「…そうだった。けど話す気がなくなった。
…今はさっさと俺の視界から消えてほしい」
『わかった。』
私は面談室を出た。
「…」
もう、奴は私を殺すことはないだろう。
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ツバメ - マキと彼女の手合わせ時乙骨達以外にもし甚爾が高専の講師やってこれを観てたら乙骨は兎も角マキの様に手加減されてるのに気づくだろうし訳ありの呪霊程度にも気付くかもしれないですね! 甚爾出演無理ですかね? (2022年2月17日 18時) (レス) @page30 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - みくさん» ありがとうございます。ご期待に答えれるよう努めていきますので、これからもよろしくおねがいします (2022年2月12日 0時) (レス) @page33 id: 62510eceb8 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 意味で占ツクで見てきた中でいっちゃんドストライクです。更新待ってます❤️ (2022年2月11日 21時) (レス) @page31 id: e565c66f21 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - Umiさん» 最高のお言葉をありがとうございます (2022年2月11日 8時) (レス) id: 62510eceb8 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - nanaさん» ありがとうございます!夢主かっこいいですよね。これからもっとかっこよくなるのでお楽しみに (2022年2月11日 8時) (レス) @page30 id: 62510eceb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:0000 | 作成日時:2022年1月31日 21時