#27 ページ27
side龍友
医者「1.2.3.4.5.6.7……」
規則正しく上下する医者。
規則正しく上下させられる涼太の胸。
口には、ドラマでしか見たことがない様な管が通されていた。
医者「離れて…」
その一言で周りの人が一瞬、涼太から離れる。
そして、涼太の身体が跳ね上がる。
医者「1.2.3.4.5…」
龍「りょーたぁっ！」
ここが病院だとか、僕が大人だとか。アーティストだとか、芸能人だとか。気が付けばそんなこと忘れ去り、思いっきり泣き叫んでいた。
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、
龍「りょーた、？」
先生たちの動きが少し落ち着き、機会のランプも赤色から緑色になった。
医者「数原さん、もうお入りいただいて大丈夫ですよ」
龍「は、いっ、」
絞り出した声は掠れていた。
医者「片寄さんの事で、酸素マスクはかなり前から外されていたかと思われるのですが…」
龍「すみません、僕も寝てしまっていて…」
医者「いえ、それは仕方のないことなのですが。我々が付けようとした時に拒否していた事から、恐らく自分の意思で外したと考えられるんです」
龍「なんでっ」
医者「とりあえず現在は人工呼吸器を繋ぎ、心電図を付けて様子を見ようと思います」
龍「はぃ。お願いします…」
小さくなっていく自分自身の声。
怖かった。涼太がいなくなりそうで。
涼太の命のが消えそうで。
ふと時計を見ると真夜中の2時。
恐らく寝静まったであろうみんなに、この現状を伝えるには勇気がなくて。
まだ上手く説明できる自信もなくて。
とりあえず僕自身の頭を整理することを優先して、みんなには電話をしなかった。
明日、先生から説明してもらおうと決めた。
龍「りょーた。どしたん」
さっきまでの騒がしさが嘘かの様に静かに眠る涼太に声をかける。
返事を返すことはなく、目を閉じたままの涼太。
だけど、確かに感じる涼太の温もり。
それが、涼太が生きていることを示していた。
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npagxp(プロフ) - 叶夢さん» ありがとうございます！ (2020年4月1日 21時) (
レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 続編も楽しみにしてます(*´∀｀) (2020年4月1日 17時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» お仕事お疲れさまです！そう言って頂けるととても嬉しいです！できるだけたくさん更新できるよう頑張ります！ (2020年3月9日 16時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 今、仕事がすごく忙しくて(;_;)このお話読むのが１つの息抜きです(;_;)更新ありがとうございます!! (2020年3月9日 11時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» コメントありがとうございます！今まであまり末っ子を出せなくてすみませんでした…これからはもう少しバランスよくだせるように頑張ります！ (2020年2月2日 20時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：npagxp | 作成日時：2020年1月19日 10時
