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#24 ページ24

side亜嵐

心の整理も頭の整理もつかないまま、涼太の病室へ入る。

酸素マスクを付けられ、解熱剤を点滴されている涼太を見ると、思わず涙が零れそうになる。



亜「りょーた、」

涼太の手を握る。

細くて、今にも折れそうで。



龍「りょーたぁ。ごめんなぁ、」

隼「ぐすっ、」

玲「泣くなっ、ばかっ、」


泣き出してしまった隼と、つられた玲於。


龍「痛かったよなぁ。辛かったよなぁ。ほんまに、ごめんなぁ、」


龍友くんが涼太に声をかけている。
その言葉に涙がとめどなく溢れる。


亜「っ、ごめんっ、」

なんとか絞り出した声が静かな病室に響く。



守りたいのに。

大切なのに。

傷付けたくないのに。


どうしてこんなにも、神様は意地悪なのだろうか。




医者「もしよろしければ…片寄さんが目を覚ます前に、皆さんに痣の方を見て頂きたいのですが…」


メ「はいっ…」


メンさんが返事をする。

涼太が、起きる前に。これが重要なのだろう。

隠していたということは、知られたくなかったってことだもんね。



医者の方が涼太の服を捲る。


亜「っ…!」


思わず目を見開く。

なに、これ。



痛い、痛いと俺の心が叫ぶ。


龍「なんで、気付いてやれんかったんやろ…」

龍友くんの言葉にみんなが俯く。



本当に気付けなかった?

最近感じた違和感はなかった?

自問自答ばかりが心を渦巻く。


玲「ね、どうなってんの、」

隼「俺らにも教えてよ、」


ふたりには刺激が強すぎると思ったのか、メンディーくんと裕太くんがふたりの視界を咄嗟に塞いだらしい。
状況のわからないふたり。だけど、知らなくていいと思う。


こんなの、見せられない。

俺たちの責任だから。

守ってやれなかった、俺たちの。









涼太。

本当にごめん。

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npagxp(プロフ) - 叶夢さん» ありがとうございます! (2020年4月1日 21時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 続編も楽しみにしてます(*´∀`) (2020年4月1日 17時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» お仕事お疲れさまです!そう言って頂けるととても嬉しいです!できるだけたくさん更新できるよう頑張ります! (2020年3月9日 16時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 今、仕事がすごく忙しくて(;_;)このお話読むのが1つの息抜きです(;_;)更新ありがとうございます!! (2020年3月9日 11時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» コメントありがとうございます!今まであまり末っ子を出せなくてすみませんでした…これからはもう少しバランスよくだせるように頑張ります! (2020年2月2日 20時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:npagxp | 作成日時:2020年1月19日 10時

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