#48 ページ48
side隼
ピコンッ
LINEの着信音と共に涼太くんのスマホの画面が明るくなる。
亜「あ、」
近くにいた亜嵐くんが真っ先にその画面を覗き込み、小さな声が漏れた。
メ「どこにいる。いい加減にしろ、返事くらい返せ。このまま無視するならメンバーに手を出すぞ。」
メンさんがみんなに聞こえるように声に出してその文を読んだ。
送ってきたのは、この間病院にいた時に送ってきたスタッフさん。
隼「許せない」
玲「今から潰しに行ってやる」
体中から怒りが込み上げるような感覚。
こんなに誰かに怒りが込み上げるのは、いつぶりだろう。
こんなにも誰かを許せないと思ったのは、いつぶりだろう。
裕「ふたりとも落ち着いて」
メ「とりあえず俺が行くよ。それから亜嵐くんも」
亜「ん、了解」
メ「他は待機で」
…なんで？
俺も行く。そう言いかけた時。
玲「俺だって！俺も行くから！」
玲於の叫ぶような声。つられて俺も。
隼「俺らだって！何か出来るはずじゃん！なんでいつもっ」
なんでいつも俺は、俺らは、待機組なんだよ。
年下だからって馬鹿にするな。俺らだって涼太くんのこと、助けられるもん。
そう言おうとして、続きが言えなかった。
涼「んっ、」
龍「涼太？」
GENE「涼太！ / 涼太くん！」
だって涼太くんが目を覚ましたから。
龍「あ、すぐに起き上がるな。まだ時間は大丈夫やから」
メ「りょーた？しんどいとこない？」
裕「メンさん、亜嵐くん」
龍「頼んだで」
亜「任せとけって」
メ「そっちも任せたよ」
すぐに対応したかと思えば、そう言葉を交わして部屋を出ていくふたり。
玲「待てっ、」
慌てて追いかけようと立ち上がった玲於の腕を掴んだのは、裕太くんだった。だけど何も言わず、じっと玲於の目を見ていた。
涼「はや、と、」
隼「ん？」
小さな声が聞こえてきて、振り向く。
涼「ふふっ、はやとぉ、」
俺の名前を連呼しながらニコニコ笑う涼太くん。
そしてその両手は、俺に向かって差し出されていた。
隼「ど、したの、」
さっきまで少し頭に血が上っていたこともあり、どう接すればいいのかわからなくて。とりあえず涼太くんの背中に両手を回した。
涼「隼が、どうしたの？だよ。隼さ、今すごい怖い顔をしてた、」
そう言われて、ハッとした。
隼「ごめん、」
涼「大丈夫だよ、俺がいるよ、」
退行気味なのか、ふわふわした話し方。だけどそれは、いつもの俺の頼りになるお兄ちゃんの言葉だった。
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npagxp(プロフ) - 叶夢さん» ありがとうございます！ (2020年4月1日 21時) (
レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 続編も楽しみにしてます(*´∀｀) (2020年4月1日 17時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» お仕事お疲れさまです！そう言って頂けるととても嬉しいです！できるだけたくさん更新できるよう頑張ります！ (2020年3月9日 16時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 今、仕事がすごく忙しくて(;_;)このお話読むのが１つの息抜きです(;_;)更新ありがとうございます!! (2020年3月9日 11時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» コメントありがとうございます！今まであまり末っ子を出せなくてすみませんでした…これからはもう少しバランスよくだせるように頑張ります！ (2020年2月2日 20時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：npagxp | 作成日時：2020年1月19日 10時
