NPO－なにわ男子－ (ページ12)

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「長尾くん、どこ行くん？」

「あぁ、西畑さん。
今から僕は仕事に行ってきます。」

「へぇ！そうなんや！どこに？」

「生きてる人たちのとこですよ。
でも、向こうの世界に行けるのは、呼ばれてる時だけなんです。」

「呼ばれてる時？」

「だから、今は連れて行けないんです。」

ごめんなさいね。

そう言って、歩いていった彼は

「え？あれ！？」

気づいたら姿が見えなくなってた。

「なにやってんすか？」

「あぁ、高橋。
いや、長尾くんがな消えて」

「消えた？
…あぁ、向こう行ったんやないですか？」

「向こうに行った…？
あのさ、前から思ってたんやけど、もっといい移動の仕方はないわけ？」

そう言うと、高橋は、はぁとわざとらしくため息をつき

「俺にそんなん言ってなにか変わると思います？」

俺は高橋にバカにされた。

「なあ高橋。
長尾くんは、どんな人のとこに行ってるん？」

「…」

「高橋？聞こえる？」

「聞いてますよ、長尾っすよね。」

「聞いてるんか、それなら」

「西畑さん、子どもは好きっすか？」

「え、急に…なんで？」

「あいつは、子どもがすきなんすよね。

俺らが考えられんくらい。」