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雷蔵(小平太) ページ10

(どうやって聞き出せばいいのやら…部屋まで来てしまったけど急に行くのはちょっと不自然だし、深刻な話だと思われそう…それに七松先輩が部屋を訪れることなんてあるのだろうか…あの人大体何処か走り回ってるし、大人しくしてるのすら不自然かもしれない…七松先輩になりきるにはやっぱり快活にするべきだけど…どうすればいいのかな…)

『小平太何してるの?』

小「ええっ!?うわぁっ!!」


部屋の障子を開けると、外で首を捻らせ佇む小平太が目に入った。

あまりにも珍しく摩訶不思議な姿に声をかけずにはいられずにいると、私の声にかなり驚いたのか転んでしまった。


『大丈夫!?』

小「平気平気!これくらいどうってことない!」

(気配に気付かれた…?いや、声に出ていたのか?うぅんでもこれで話す機会ができたしまあいいか)


いつものように大口を開けて笑うがなんだか僅かな違和感があった。


『珍しいね考え事?今日は裏々裏山まで行くって言ってたけどやめたの?』

小「えっ、あ、あぁ、そうなんだよ!ちょっと、あれだ、その、なはははは!!」

『具合悪いの?』

小「違う違う…!平気だって!」


明らかに怪しい……また何かやらかしたのか…?
壁に穴を開けたとか…いやでも小平太がそんなこと気にするわけないし…

不自然な笑顔に聞きたいことが幾つもできた。


(この際悩みがあるってことで聞いてしまおうか…?悩みがあるのは嘘じゃないし)

小「この前五年生に仕掛けただろう!」

『え…?もしかして色…のこと?』

小「そうそう!えーと、あ、雷蔵…とか!!」


突然の切り替わりに、それもできればもう忘れたいあの授業のこと。

はっきり言って誤魔化す為に全く関係の無い話を切り出したようにしか思えなかった。


『仕掛けた…けど、それがどうかした?』


『……小平太?』

小「あっ…!えっと、その時の感想というか、雷蔵について聞きたいと思ってな!」

(この身体で迷うのは駄目だ…怪しまれるだけで不信感を植え付けてしまう…)


自分の時じゃなく、雷蔵の時の感想を聞きたいだなんて、変なことを言い出したと思ったけど…

恥ずかしいから他の人には言いたくなかったが、やけにその目は必死だったので、私は話してしまった。


『正直、雷蔵はいけるかもとか思ってたんだよね、ちっとも何かしてくるような空気が無かったから。だけど、向こうは観念して受け入れようと思っただけなのかもしれないけど、それが、逆にだめで…』

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ピーナッツ(プロフ) - 空さん» ピクリューで「テイク式女メーカー」と調べていただくと出てくると思います! (3月17日 7時) (レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
- あの、主人公の女の子ってどのメーカーで作ったんですか? (3月16日 18時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - 空さん» わわ、その通りです…!💦すぐに訂正いたしました。ご指摘いただきありがとうございます🙇‍♀️ (2月25日 8時) (レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
- この作品"15"ではないんですか? (2月24日 19時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピーナッツ | 作成日時:2024年2月21日 6時

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