いざ ページ6
三郎の妙に落ち着いて澄んだ声に、四人は視線を同じ顔に刺す。
雷｢本人って？｣
三｢Aさんに決まってるだろ。色を俺たちに対してどんな気持ちで仕掛けたのか聞くんだよ｣
八｢は？何言ってんだよ。教えてくれる筈ないだろ｣
兵｢そうだよ。Aさん照れちゃって話してくれないよ｣
勘｢何か策があるのか？｣
勘右衛門の言葉に三郎は黒光りする笑みを浮かべた。
三｢私を誰と心得ている｣
八｢雷蔵の付きまといだろ？｣
三｢失礼な！変装の名人だ！！それに付きまといではなく、不破雷蔵在るところ、鉢屋三郎在りさ！｣
勘｢それを付きまといって言うんだよ｣
三｢六年生に変装して、Aさんから俺たち五年生への本心を聞くんだよ｣
怒りながら強い口調で説明する。
兵｢変装は分かったが、なんでまた六年生に？｣
三｢ついでに俺たちと六年生に見せる顔に違いはあるのか見るのさ｣
勘｢いいねそれ！｣
雷｢えー？Aさんを騙すの？それもそんな陰湿に…あまり乗り気になれないなぁ｣
八｢確かに知りたいがAさんに悪い…｣
やる気に溢れる言い出しっぺの三郎と勘右衛門に、三人は少し身を引いていた。
三｢お前だって気になるだろ？六年生と俺たちに見せるAさんの顔の違い｣
八｢だったらそっちよりも気持ちの方が知りたい｣
兵｢知らない方が幸せだったとか後悔したくないよ｣
雷｢それが一番怖いよな。三郎、どうするのさ。もし自分の時と先輩の時で違ったら｣
絶対悲しくなると言う相棒だが、寧ろ三郎はそれを押し返す。
三｢でも逆に、嬉しくなるようなことを知れるかもしれないんだぞ？｣
その一言に三人は固まった。
知りたくなかったことを知ってしまう可能性がある。
しかし踏み出すことで知って良かったと思えることがあるかもしれない。
そんな葛藤をする三人の返事を待たず、しめしめと笑みを転がせ三郎が決心してしまう。
三｢決まりだな。んじゃ、誰がどの先輩に変装するかは私が決めるからな。雷蔵は七松先輩な｣
雷｢ええっ！？早くない！？それになんで七松先輩！？僕はてっきり中在家先輩かと…！｣
三｢中在家先輩が普段どのくらいAさんの前で話されるのか分かりずらいと思ってさ。場合によっては直ぐバレる｣
五人の五年生に対して六年生は六人。今回は長次役はお休み。
二人に丸め込まれ、結局五年生の計画は進んでいく。
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ピーナッツ(プロフ) - 空さん» ピクリューで｢テイク式女メーカー｣と調べていただくと出てくると思います！ (3月17日 7時) (
レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
空 - あの、主人公の女の子ってどのメーカーで作ったんですか？ (3月16日 18時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - 空さん» わわ、その通りです…！💦すぐに訂正いたしました。ご指摘いただきありがとうございます🙇♀️ (2月25日 8時) (レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
空 - この作品"１５"ではないんですか？ (2月24日 19時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピーナッツ | 作成日時：2024年2月21日 6時
