検索窓
今日:4 hit、昨日:69 hit、合計:4,201 hit

小平太 ページ37

『こへいたぁぁ……ちょ、…ちょっと……』

小「なんだ!もう限界か!」


まだこれからだ!意気揚々に士気を上げる小平太に絶望を抱いた。

もう此処が裏山なのか、裏々山なのか定かではない。私が知っている山ではなかった。

少なくとも私を置いていく気は無いようで、どんどん落ちていく私の調子に合わせてくれてはいるが、正直それに感謝している余裕は無かった。


小「いけいけどんどーんっ!!さあこう言うのだ!!そうすれば力が漲ってこんな山などひとっ飛びに……ってあれ?」


もう既に力尽き、私は地面に伸びていた。
追って小平太が気付き、戻ってくる足音が一瞬で大きくなった。


小「転んだのか?大丈夫か?」

『もう、これ以上は、勘弁………』


心配する声をかけつつ地面から起こし支えてくれるが、それよりももう(くだ)りたい。


小「そうか?まあ此処は裏々裏山だしなぁ。お前にとっては過去最高記録になるな!」

『へ…??うらうらうら…うら』

小「一つ多いぞ!」


もうそんなことはいいです…

此処が裏々裏山だろうが、裏々裏々山だろうが、死にかけることに変わりはない。ただ死が早いか遅いか、もつかもたないかの問題だ。

そして今の問題は、山を下りると言われても、二本足で立ち上がる自身も体力も無いこと。


『ちょっと休憩してから帰ろ……今起き上がるのは…』

小「問題無い!私がおぶってやる!!」


返事をする前にその通り私を背負い、来た方向に駆け出したのだ。


小「速さ落とすか?」

『そうしていただけるとありがたいです……』


あまりにもな速さに、しっかり私を離さないでいてくれる信憑性があったとしても、いくら小平太にしがみついていても身体が跳ね上がり、ただでさえ詰まる息がしづらかった。

次ページ→←前ページ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ピーナッツ(プロフ) - 空さん» ピクリューで「テイク式女メーカー」と調べていただくと出てくると思います! (3月17日 7時) (レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
- あの、主人公の女の子ってどのメーカーで作ったんですか? (3月16日 18時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)
ピーナッツ(プロフ) - 空さん» わわ、その通りです…!💦すぐに訂正いたしました。ご指摘いただきありがとうございます🙇‍♀️ (2月25日 8時) (レス) id: 721fcb8351 (このIDを非表示/違反報告)
- この作品"15"ではないんですか? (2月24日 19時) (レス) id: c61495b448 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ピーナッツ | 作成日時:2024年2月21日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。